明るい夜のまばたき

数が降る街

数学で考えたことを書いています

n次元の四角形と、パスカルの三角形

前回の記事、

mizumiya-umi.hatenablog.com

と同じものを、n次元の四角形で考えてみました。

結論としては、

n次元の四角形を構成する0次元以上n次元以下の四角形の個数を並べたものは、

「n行目が21の(n-1)乗になっている」ようなパスカルの三角形と一致するみたいです。

 

n次元の四角形のnが小さいものを具体的に書くと

0次元の四角形は点、

1次元の四角形は線分、

2次元の四角形は(通常の)四角形、

3次元の四角形は直方体、

です。

 

n次元の四角形を[n]と略すことにすると

[0]は[0]が1つで構成、

[1]は[0]が2つ、[1]が1つで構成、

[2]は[0]が4つ、[1]が4つ、[2]が1つで構成、

[3]は[0]が8つ、[1]が12つ、[2]が6つ、[3]が1つで構成されていて、

 


21
4 4 1
8  12 6 1

 

と、「n行目が21の(n-1)乗になっている」ようなパスカルの三角形のはじめの方と一致した並びになります。

「n行目が21の(n-1)乗になっている」ようなパスカルの三角形とは、右上の2倍と左上を足した値を下に書いていくことでできる三角形です。

 

n次元の五角形などにも同様のものがあれば面白いですが、僕はまだ分かりません。そもそも、3次元の五角形というものを想像できていないです。

いつか、なにかの拡張ができたらいいなと思います。

 

以上です。お読みいただきありがとうございました!

n次元の三角形と、パスカルの三角形

n次元の三角形を構成する-1次元以上n次元以下の三角形の個数を並べたものが、パスカルの三角形と同じになるらしいことに気付きました。

構成という言葉は、

三角形は、頂点3つと、線分3つと、面1つで構成されている。

というような意味合いで使っています。

 

書くのが大変なので、n次元の三角形を[n]三角形と書きます。

 

[n]三角形のnが小さいものを具体的に書くと、

[-1]三角形は無、

[0]三角形は点、

[1]三角形は線分、

[2]三角形は(通常の)三角形、

[3]三角形は四面体、

[4]三角形は五胞体、

です。

n次元の三角形を、nより小さい次元の三角形で構成されているものと定義した、という感じです。

 

-1次元は、僕が勝手に定義したものなので、説明します。

空間(3次元)にいる人が見る世界は平面(2次元)です。平面(2次元)にいる人は、世界が線(1次元)に見えるでしょう。線(1次元)にいる人は、世界が点(0次元)に見えるはずです。

なので、点(0次元)にいる人が見ている世界、無、を-1次元と定義しました。

 

-1次元の説明として、n次関数の微分を考えても面白いです。

2次関数y=ax^2+bx+cを微分すると、1次関数y=2ax+bになります。

1次関数y=2ax+bを微分すると、0次関数y=2aになります。

ここで更に、0次関数y=2aを微分すると、y=0となり、これより先は微分しても変化しません。

-1次関数を、このy=0のようなものと定義してみたということです。

 

では、実際にパスカルの三角形と同じになるかを見てみます。

屁理屈に近いですが、[n]三角形の構成には[-1]三角形が1つだけ組み込まれている、つまりどの次元にも「無い」が常に1つだけある、ということにします。

見やすくする為に、[n]三角形を[n]と省略して書くことにします。

 

[-1]は、[-1]が1つで構成されています。

[0] は、[-1]が1つ、[0]が1つで構成されています。

[1] は、[-1]が1つ、[0]が2つ、[1]が1つで構成されています。

[2] は、[-1]が1つ、[0]が3つ、[1]が3つ、[2]が1つで構成されています。

[3] は、[-1]が1つ、[0]が4つ、[1]が6つ、[2]が4つ、[3]が1つで構成されています。

3次元まで、パスカルの三角形と一致しています!

 

関連した、面白いと感じたことを書きます。

パスカルの三角形の、各行の端から見て三番目の数は、三角数です。

三角数とは、1,3,6,10,15,21,28,36,45,55,……と続く数で、

ボウリングのピンのように三角形状に物を並べたときの個数です。

パスカルの三角形のk行目までの数の個数が、k番目の三角数だ、と考えても良いです。

これを今回の内容と結び合わせて考えると、n次元の三角形を構成する線分([1]三角形)の個数が、n番目の三角数になるのです!

三角形に関係した別の個数が同じ数になることを不思議に思います。

 

以上です。お読みいただきありがとうございました!

打ち消しあうパスカルの三角形とカタラン数 その2

前回と同様

 

-1 1
-1 0 1
-1-1  1 1
-1 -2 0  2 1
-1 -3 -2   2  3  1
-1  -4  -5  0  5  4  1
-1 -5  -9  -5  5  9  5  1
-1 -6 -14 -14 0 14 14 6 1

 

という図とカタラン数の関係について考えます

 

各行の一番中央に近い右側の数はカタラン数になっているようです。

 

中央より右側の正の数たちに、以前の記事

mizumiya-umi.hatenablog.com

 での計算と同様の操作をすると、カタラン数が表れるようです。

 

例えば、4行目の(中央より右側の)それぞれの数にその真下の6行目の数を掛けて足し合わせると、
8行目の一番中央に近い右側の数(カタラン数でもある数)が表れます。

2×5+1×4=14

 

また

mizumiya-umi.hatenablog.com

での計算を今回の図の(中央より右側だけでなく)全体にしても、カタラン数が表れるみたいです。

 

例えば、6行目のそれぞれの数に右斜め下にある数を掛け、足し合わせるとカタラン数132になります

(-1)×(-5)+(-4)×(-9)+(-5)×(-5)+0×5+5×9+4×5+1×1=132

 

面白いですね!

お読みいただきありがとうございました!

打ち消しあうパスカルの三角形とカタラン数

 

一番上に-1と1を配置し、パスカルの三角形のように計算して数を配置してみます

(隣り合う2つの数の和を下に配置する、という計算です)

 

-1 1
-1 0 1
-1-1  1 1
-1 -2 0  2 1
-1 -3 -2   2  3  1
-1  -4  -5  0  5  4  1
-1 -5  -9  -5  5  9  5  1

 

 中央より左は負の数、中央は0、中央より右は正の数になっています。

正の数(中央より右の数)たちをそれぞれ2乗し、各行で和をとるとカタラン数が表れるらしいことに気付きました。

 

1行目  1^2=1

2行目  1^2=1

3行目  1^2+1^2=2

4行目  2^2+1^2=5

5行目  2^2+3^2+1^2=14

6行目  5^2+4^2+1^2=42

7行目  5^2+9^2+5^2+1^2=132

 

 不思議だな、と思います。

お読みいただきありがとうございました!

パスカルの三角形と分数

パスカルの三角形の、n行m列目を分子、n+a行m列目を分母にしてできた分数を足し合わせたものは、nだけを大きくしていくと一定量ずつ大きくなっていくようです。

(n行は上からみてn番目の場所、m列は左からみてm番目の場所という意味です。また、数のない場所は0として扱います。)

 

11
121
13 3 1
1 4 6 4 1
1 5  10   10  5 1
1   6  15  20  15  6  1
1  7  21  35  35  21  7  1
1  8  28  56  70  56  28  8  1
1  9  36  84  126 126  84  36  9  1

 

例として、まずa=1のときを見てみましょう

n=1のとき、1/1=1

n=2のとき、1/1+1/2=3/2

n=3のとき、1/1+2/3+1/3=2

n=4のとき、1/1+3/4+3/6+1/4=5/2

n=5のとき、1/1+4/5+6/10+4/10+1/5=3

と、1/2ずつ増加していきます。

 

a=2のときは、

n=1のとき、1/1=1

n=2のとき、1/1+1/3=4/3

n=3のとき、1/1+2/4+1/6=5/3

n=4のとき、1/1+3/5+3/10+1/10=2

n=5のとき、1/1+4/6+6/15+4/20+1/15=7/3

と、1/3ずつ増加していきます。

 

一般にaを固定した場合、1/(a+1)ずつ増加するのではないか、と思っています。

 

このことは、拡張もできるだろうなと思っています。

例えば上のパスカルの三角形を「n行目が11の(n-1)乗になっている」ととるとき、

「n行目が12の(n-1)乗になっている」ようなパスカルの三角形でも、同様のことが成り立っているようです。

以上です! お読みいただきありがとうございました!

パスカルの三角形の中央の数

パスカルの三角形の各行にある計算をすると、その行より下の行の中央の数が表れるらしいことに気付きました。

 

11
121
13 3 1
1 4 6 4 1
1 5  10   10  5 1
1   6  15  20  15  6  1
1  7  21  35  35  21  7  1
1  8  28  56  70  56  28  8  1
1  9  36  84  126 126  84  36  9  1

 

計算方法は、n行目のそれぞれの数に、その真下のn+2行目の数を掛け、足し合わせるというものです 2n+1行目の中央の数が表れるようです

 

実際に計算してみると

1行目は1×2=2

2行目は1×3+1×3=6

3行目は1×4+2×6+1×4=20

4行目は1×5+3×10+3×10+1×5=70

となり、確かに小さい数の場合は成立しています。

 

また、n+2行目でなくとも真下でさえあれば同じ計算で中央の数が表れるようです

例えば3行目に7行目の数を掛けると

1×15+2×20+1×15=70 となります

 

拡張して、「11からはじまる数学」(松田修 津山工業高等専門学校 数学クラブ著)という本にある、3-パスカル三角形などでも成立していそうです。

 

以上です お読みいただきありがとうございました!

パスカルの三角形の中のカタラン数

パスカルの三角形にある計算をすると、カタラン数が表れるらしいことに気付きました。

 

カタラン数は、小さい順に並べると

1,1,2,5,14,42,132,……

という数たちです。詳しくは検索してみて下さい

 

11
121
13 3 1
1 4 6 4 1
1 5  10   10  5 1
1   6  15  20  15  6  1
1  7  21  35  35  21  7  1
1  8  28  56  70  56  28  8  1
1  9  36  84  126 126  84  36  9  1

 

というパスカルの三角形の各行の数に、右斜め下にある数を掛けて、その掛けた数たちを足し合わせます

1行目は1×1=1

2行目は1×2+1×1=3

3行目は1×3+2×3+1×1=10

4行目は1×4+3×6+3×4+1×1=35

5行目は1×5+4×10+6×10+4×5+1×1=126

6行目は1×6+5×15+10×20+10×15+5×6+1×1=462

7行目は1×7+6×21+15×35+20×35+15×21+6×7+1×1=1716

となり、表れたn行目の数を(2n-1)で割る(例えば4行目なら2×4-1=7で割る)と

1,1,2,5,14,42,132

となり、カタラン数が表れました。

証明はできていません。証明できた方や証明を知っている方いたら、教えて頂けると嬉しいです

 

お読みいただきありがとうございました!

縦読み

(x+1)^0,(x+1)^1,(x+1)^2,(x+1)^3,………を並べると、

 

1

x     +1

x^2 +2x        +1

x^3 +3x^2    +3x        +1

x^4 +4x^3    +6x^2    +4x +1

………

 

となります。

この図の一番左の項たちを縦に読むと、

1+x+x^2+x^3+x^4+……

となり、左から二番目の項たちを同様に読むと、

1+2x+3x^2+4x^3+……

左から三番目の項たちは、

1+3x+6x^2+……

となります。

ここで面白いことが言えます。

#=1+x+x^2+x^3+x^4+…… と#を定義すると、

左からn番目の項を縦に読んだものは#^nと等しくなります。

 

♪=x+1 と♪を定義すると、m行目を♪^(m-1)と表せることも含めて考えると、

この図では、m行目は♪^(m-1)に、n列目は#^nに等しくなっていることが分かります。

 

微分を考えても面白いです。

(m+1)行目を微分するとm行目のm倍が現れ、

n列目を微分すると(n+1)列目のn倍が現れます。

つまり、微分を'で表すことにすると、

(♪^m)'=m×♪^(m-1)

(#^n)'=n×#^(n+1)

となっているということです。

 

面白いなぁと感じます。

以上です! お読みいただきありがとうございました!

整数三角形の親子関係・友達関係をちょっと拡張

mizumiya-umi.hatenablog.com

で書いたように、

整数a,b,cがa^2+ab+b^2=c^2 を満たし、sを s=3/2×(a+b)-c と定義すると、

(a-s)^2+(a-s)(b-s)+(b-s)^2=(c-s)^2

a^2+a(-a-b)+(-a-b)^2=c^2

が成り立つのでした。

 

これを一般化して、

nを整数とするとき、a^2+ab+b^2+n=c^2 ,s=3/2×(a+b)-cとすると、

(a-s)^2+(a-s)(b-s)+(b-s)^2+n=(c-s)^2

a^2+a(-a-b)+(-a-b)^2+n=c^2

が成立していることに気付きました。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!

n次式と数列上の積

前回の記事、

mizumiya-umi.hatenablog.com

の続きです。

 

前回同様、#という記号を

#={1,1,1,1,……}

という数列だと定義します。

 

関数f(x)に対して、数列[f(x)]を

[f(x)]={f(0),f(1),f(2),f(3),……}

と定義します。

 

f(x)がn次式のとき、[f(x)]をどのような数列の積で表せるかを見ていきます。

 

f(x)が1次式のとき。

f(x)=ax+bとおくと、

[f(x)]=#^2×{b,a-b}

となっているようです。

 

f(x)=ax^2+bx+c、つまりf(x)が2次式のときは

[f(x)]=#^3×{c,a+b-2c,a-b+c}

というように、

f(x)=ax^3+bx^2+cx+d、つまりf(x)が3次式のときは

[f(x)]=#^4×{d,a+b+c-3d,4a-2c+3d,a-b+c-d}

というようになっているようです。

 

ここで右辺に現れた有限の長さの数列に、規則がありそうなことに気付きました。

すべての項の和をとると、aの倍数になりそうなのです。

{b,a-b}→b+(a-b)=a

{c,a+b-2c,a-b+c}→c+(a+b-2c)+(a-b+c)=2a

{d,a+b+c-3d,4a-2c+3d,a-b+c-d}→d+(a+b+c-3d)+(4a-2c+3d)+(a-b+c-d)=6a

 

また、a以外の文字の係数の絶対値は、パスカルの三角形に現れる数になっているようです。

実際に{d,a+b+c-3d,4a-2c+3d,a-b+c-d}の、dの係数の絶対値を並べてみると、

1,3,3,1

と、パスカルの三角形の4行目が表れました。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!