明るい夜のまばたき

数が降る街

数学で考えたことを書いています

循環小数と余りの関係

aを10と互いに素な自然数

pをa×p+1 が10の倍数になる1桁の正の数、

bを、10^nをaで割ったときの余りとするとき、

b×pを10で割った余りは、1/a の小数第n位と一致することに気付きました。

 

例としてa=7のときを見てみます

7×7+1 が10の倍数なので、p=7です

10÷7の余りは3

100÷7の余りは2

1000÷7の余りは6

10000÷7の余りは4

100000÷7の余りは5

1000000÷7の余りは1

10000000÷7の余りは3

となり、

10^nを7で割った余りは 3,2,6,4,5,1 を繰り返します

3,2,6,4,5,1 に7(=p)を掛けると 21,14,42,28,35,7 になり

10で割った余りは1,4,2,8,5,7 です

これは、1/7を小数表記した0.142857142857…… と同じ数の列なので、

a=7のときに、b×pを10で割った余りが1/a の小数第n位と一致することが分かりました。

 

 

では証明をします。

10^nをaで割ったときの商をz、余りを(今まで通り)bとすると

10^n=az+b です

z の一の位が1/a の小数第n位になります

10^n=az+b を mod 10 で考えると、

0=az+b  (mod 10)

つまり

-b/a=z  (mod 10) となります

a×p+1 が10の倍数であることより a=-1/p (mod 10)  なので、これを代入すると

b×p=z  (mod 10)

なので、b×pとzの一の位が同じだと分かります

zの一の位は 1/aの小数第n位なので、証明できました。

 

 

余りをp倍すると商が現れるのは、シンプルで綺麗だな~と思います

以上です お読みいただきありがとうございました!

等比と小数点 その2

「等比と小数点」で書いた内容を、分数の分母が2桁以上の場合でも考えられることに気付きました

mizumiya-umi.hatenablog.com

 

「等比と小数点」で書いたように

-10<s<10とすると

0.1+(0.1)^2×s+(0.1)^3×s^2+(0.1)^4×s^3+……=1/(10-s)

となり

小数第n位にs^(n-1)をおいた数は1/(10-s)になります。

 

ここで、s=0.1×t(-100<t<100)と置くと

0.1+(0.1)^3×t+(0.1)^5×t^2+(0.1)^7×t^3+…… =1/(10-0.1×t) =10/(100-t)

となり、両辺に0.1をかけると

(0.1)^2+(0.1)^4×t+(0.1)^6×t^2+(0.1)^8×t^3+……=1/(100-t)

となります

このことから、小数第2n位にt^(n-1)をおいた数が 1/(100-t)になると分かりました。

また、同様に考えることで

小数第mn位にt^(n-1)をおいた数が、1/(10^m-t)になることが分かります。(mは自然数です)

 

 

具体例を見てみます

t=1のとき

1/(100-t)=1/99=0.0101010101……

と小数点以下で01を繰り返すので、小数第2n位に1^(n-1)をおいたものと同じになります。

 

t=20のとき

1/(100-t)=1/80=0.0125

となり、

これが小数第2n位に20^(n-1)をおいたものと同じになります。

1/80が1/8の1/10倍だということと、

小数第2n位に20^(n-1)をおいたものが、小数第n位に2^(n-1)をおいたものを0.1倍したものであることが対応しています

 

t=-1のとき

小数第2n位に(-1)^(n-1)をおいた数は、

整理すれば小数点以下で0099を繰り返す数になり、

1/101と同じになります。

 

 

具体例を計算すると、パズルみたいで楽しいです。

以上です! お読みいただきありがとうございました!

パスカルの三角形の比についての証明

以前の記事「パスカルの三角形の隠れた規則」の証明をします

mizumiya-umi.hatenablog.com

 

パスカルの三角形は

11
121
13 3 1
1 4 6 4 1
1 5  10   10  5 1
1   6  15  20  15  6  1
1  7  21  35  35  21  7  1
1  8  28  56  70  56  28  8  1
1  9  36  84  126 126  84  36  9  1

 

このようなものです

左と右、左下と右上、左上と右下の位置関係で隣り合う任意の2つの数を選ぶとき

その2つの数の左下や右下や真下に直線に並ぶ、2つの数たちの比が、一次関数的に変化していくことを示します

 

パスカルの三角形の上からm番目の行の、左からn番目の数は(m-1)C(n-1) と表せます(Cは組み合わせのCです)

パスカルの三角形の上からm番目の行の、左からn番目」を、この記事では「m行n列」と書くことにします

 

m行n列 の左下は m+1行n列 なので

(m-1)C(n-1) の左下には mC(n-1)

m行n列 の右下は m+1行n+1列 なので

(m-1)C(n-1) の右下には mCn

m行n列 の真下は m+2行n+1列 なので

(m-1)C(n-1) の真下には (m+1)Cn

があります

 

m行n列と、右隣にある m行n+1列 との数の比は

(m-1)C(n-1):(m-1)Cn = n:(m-n)  です


m行n列と m行n+1列 の左下にある

m+1行n列 と m+1行n+1列 の数の比は n:(m-n+1) なので、

左右に隣り合う数の左下に並ぶ数の比は、右側の値が1ずつ増えていくと分かります。

m行n列 と m行n+1列 の右下にある

m+1行n+1列 と m+1行n+2列 の数の比は (n+1):(m-n) なので、

左右に隣り合う数の右下に並ぶ数の比は、左側の値が1ずつ増えていくと分かります。

m行n列 と m行n+1列 の真下にある

m+2行n+1列 と m+2行n+2列 の数の比は  (n+1):(m-n+1)  なので、

左右に隣り合う数の真下に並ぶ数の比は、左右ともに値が1ずつ増えていくと分かります。

よって、左右に隣り合う数の左下や右下や真下に並ぶ2つの数たちの比が、一次関数的に変化すると示せました。

 

 m行n列と、左下にある m+1行n列 との数の比は

mC(n-1):(m-1)C(n-1) = m:(m-n+1)  です


m行n列と m+1行n列 の左下にある

m+1行n列 と m+2行n列 の数の比は (m+1):(m-n+2) なので、

左下と右上で隣り合う数の、左下に並ぶ数の比は、左右ともに値が1ずつ増えていくと分かります。

m行n列 と m+1行n列 の右下にある

m+1行n+1列 と m+2行n+1列 の数の比は (m+1):(m-n+1) なので、

左下と右上で隣り合う数の、右下に並ぶ数の比は、左側の値が1ずつ増えていくと分かります。

m行n列 と m+1行n列 の真下にある

m+2行n+1列 と m+3行n+1列 の数の比は  (m+2):(m-n+2) なので、

左下と右上で隣り合う数の、真下に並ぶ数の比は、左側の値が2、右側の値が1ずつ増えていくと分かります。

よって、左下と右上の位置で隣り合う数の、左下や右下や真下に並ぶ2つの数たちの比が、一次関数的に変化すると示せました。

 


m行n列と、右下にある m+1行n+1列 との数の比は

(m-1)C(n-1):mCn = n:m  です


m行n列と m+1行n+1列 の左下にある

m+1行n列 と m+2行n+1列 の数の比は n:m+1 なので、

左上と右下で隣り合う数の、左下に並ぶ数の比は、右側の値が1ずつ増えていくと分かります。

m行n列 と m+1行n+1列 の右下にある

m+1行n+1列 と m+2行n+2列 の数の比は (n+1):(m+1) なので、

左上と右下で隣り合う数の、右下に並ぶ数の比は、左右ともに値が1ずつ増えていくと分かります。

m行n列 と m+1行n+1列 の真下にある

m+2行n+1列 と m+3行n+2列 の数の比は  (n+1):(m+2)  なので、

左上と右下で隣り合う数の、真下に並ぶ数の比は、左側の値が1、右側の値が2ずつ増えていくと分かります。

よって、左上と右下の位置で隣り合う数の、左下や右下や真下に並ぶ2つの数たちの比が、一次関数的に変化すると示せました。

 

以上のことから

隣り合う任意の2つの数の、左下や右下や真下に直線に並ぶ2つの数たちの比が、一次関数的に変化していくことが証明できました。

 

m行n列の数の

右隣の数との比が n:(m-n)

左下の数との比が m:(m-n+1)

右下の数との比が n:m

と、とてもシンプルなのが面白いと思いました

 

隣り合っていない任意の2つの数の、左下や右下や真下にある数の比がどう変わっていくのかも、今後考えたいなと思います

 以上です お読みいただきありがとうございました!

mod pのパスカルの三角形で全ての整数が一度ずつ現れる行があるものの証明

 以前の記事、『mod pのパスカルの三角形で、全ての整数が一度ずつ現れる行のあるもの』で書いた内容を証明します

mizumiya-umi.hatenablog.com

 

pを奇素数、aをpと互いに素な整数とします

1行目にa,-aという2つの数を隣り合わせて配置したパスカルの三角形を考えるとき

(p-1)行目をmod pで考えると(つまりpで割った余りを考えると)、0からp-1までのp個の数が一度ずつ現れることを示します

 

1行目の左側にa、右側に-aが配置されているとします

1行目がもしaだけならば、(p-1)行目には通常のパスカルの三角形の(pー1)行目をa倍したものが左詰めに並びます

同様に、1行目が-aだけならば、(p-1)行目には通常のパスカルの三角形の(pー1)行目を-a倍したものが右詰めに並びます


通常のパスカルの三角形の、(p-1)行目の左からn個目は(p-2)C(n-1)と表せます。(Cは組み合わせのCです)

また、1行目がaだけの場合と1行目が-aだけの場合を足し合わせると、1行目がa,-aのものになるので

1行目がa,-aのパスカルの三角形の(p-1)行目の左からn個目は

a×(p-2)C(n-1)-a×(p-2)C(n-2)

と表せます

なので、これのnが1以上p以下の場合をmod pで考えたとき、0からpまでの数が一度ずつ現れることを示せばよいです

 

a×(p-2)C(n-1)-a×(p-2)C(n-2)

をmod pで考えると

a( (-2)C(n-1)-(-2)C(n-2) ) (mod p)

となります

(-2)C(n-1)=(-2)×(-3)×…×(-n)/(n-1)!
=(-1)^(n-1)×n

(-2)C(n-2)=(-2)×(-3)×…×(-n+1)/(n-2)!
=(-1)^(n-2)×(n-1)

なので

a( (-2)C(n-1)-(-2)C(n-2) )
=a( (-1)^(n-1)×n-(-1)^(n-2)×(n-1) )
=a( (-1)^(n-1)×n+(-1)^(n-1)×(n-1) )
=a(-1)^(n-1) × (n+(n-1) )
=a(-1)^(n-1) × (2n-1)

となり

1行目がa,-aのパスカルの三角形の(p-1)行目の左からn個目は、
mod pでa(-1)^(n-1) × (2n-1)になると分かりました

 

nが1以上p以下のとき、a(-1)^(n-1) × (2n-1) (mod p)が0から(p-1)までの値を一度ずつとると証明するには

x,yを1以上p以下の整数でx≠yとするとき

a( (-1)^(x-1)×(2x-1)-(-1)^(y-1)×(2y-1)  )

がmod pで0にならないと示せればよいです

 

x,yの偶奇が一致するとき、(-1)^(x-1)=(-1)^(y-1)なので

a( (-1)^(x-1)×(2x-1)-(-1)^(y-1)×(2y-1)  )
=a(-1)^(x-1) × ( (2x-1)ー(2y-1)  )
=a(-1)^(x-1) × 2(xーy)

となり、x≠y (mod p)なのでこれはmod pで0になりません

 

x,yの偶奇が一致しないとき、-(-1)^(x-1)=(-1)^(y-1)なので

a( (-1)^(x-1)×(2x-1)-(-1)^(y-1)×(2y-1)  )
=a(-1)^(x-1) × ( (2x-1)+(2y-1)  )
=a(-1)^(x-1) × 2(x+y-1) 

となり

x,yが1以上p以下の整数で偶奇が異なることから、(x+y-1)はpの倍数にならず、これもmod pで0になりません

よって、(p-1)行目をmod pで考えると、0からp-1までのp個の数が一度ずつ現れることが証明できました。

 

ちなみに

『打ち消しあうパスカルの三角形とカタラン数』で考えたパスカルの三角形は今回考えたもののa=-1のバージョンなので、
このパスカルの三角形の(p-1)行目をmod pで考えても、0からp-1までのp個の数が一度ずつ現れることが分かります

mizumiya-umi.hatenablog.com

 

以上です 結構前に考えた予想ですが、証明できてよかったです

お読みいただきありがとうございました!

数列の体

以前の記事「数列の環」を踏まえて体を考えました

mizumiya-umi.hatenablog.com

 

nを整数とします

n項目をa[n]とした数列A{…,a[-2],a[-1],a[0],a[1],a[2],…}

n項目をb[n]とした数列B{…,b[-2],b[-1],b[0],b[1],b[2],…}

の和A+Bを

{…,a[-2]+b[-2],a[-1]+b[-1],a[0]+b[0],a[1]+b[1],a[2]+b[2],…}

と同じ項同士を足したものと定義し

積ABを、AとBの項の番の和がmになるものの積を、足し合わせたものをm項目に置いたものと定義します

具体的には、積ABの0項目は

…+a[-2]b[2]+a[-1]b[1]+a[0]b[0]+a[1]b[-1]+a[2]b[-2]+…

となり、積ABの1項目は

…+a[-2]b[3]+a[-1]b[2]+a[0]b[1]+a[1]b[0]+a[2]b[-1]+…

となります。

 

さて、有理数などの体を成す集合から項をとるとき

このような数列の集合は体になります

加法の単位元は、すべての項が0の数列で

乗法の単位元は、0項目が1、それ以外の項が0の数列です

 

 

数列{…,a[-2],a[-1],a[0],a[1],a[2],…}を

……

a[-2]

a[-1]

a[0] a[1] a[2] ……

というように正の数の項を右の方へ、負の数の項を上の方へ配置し、

a[n]の右斜め上の位置のものを、a[n]の位置にずらしてa[n]へ足してよいことにすると、積がすっきりした形で書けます。

 

例えば数列{a[-1],a[0],a[1]}と数列{b[-1],b[0],b[1]}の積は、

最初の定義から

{a[-1]b[-1] ,a[-1]b[0]+a[0]b[-1] ,a[-1]b[1]+a[0]b[0]+a[1]b[-1] ,a[1]b[0]+a[0]b[1] ,a[1]b[1]}

と分かりますが、

a[-1]

a[0] a[1]

b[-1]

b[0] b[1]

の積として考えると、

a[-1]

a[0] a[1]

をb[0]倍したものと、右へ1つ移動させてb[1]倍したものと、上へ1つ移動させてb[-1]倍したものの和をとると考えることができます

a[-1]b[-1]

a[-1]b[0]+a[0]b[-1] a[-1]b[1]+a[1]b[-1]

a[0]b[0]      a[1]b[0]+a[0]b[1]   a[1]b[1]

 

 

また、a[n+1]=10a[n]とし、

数列Aの各項を0以上9以下の整数からとるとき、

数列Aは、n項目が10^nの位で-n項目が小数点第n位の、10進数表記された正の実数と同一視できます

 

負数番目の項を、左ではなく、上へ配置すると見やすくなるのが良いなぁと思います

以上です、お読みいただきありがとうございました!

 

不等式の複素数への拡張

実数aより実数bが大きいときはa<b、

aよりbが小さいときはa>bと書き、このような式を不等式と言います

つまり、原点から右側が正、左側が負になっている数直線で考えるとき

数直線上でaの右にbがあればa<b、aの左にbがあればa>bとなっています

 

 

原点の右側に実部が正の数の複素数

上側に虚部が正の数の複素数があるような複素平面を考えます(一般的な、よく見る複素平面です)

c,dを複素数、nを正の実数とし、c+n=eとします

∠dceがα度ならばc〔α°〕dと書くことにするとき、

この書き方は、不等式の複素数への一つの拡張になることに気付きました

 

例えば c=0,d=1+iのときは、0〔45°〕(1+i)と書けます

a<bなら a〔0°〕b

a>bなら a〔180°〕bとなります

また

c〔α°〕d、0〔β°〕f ならば、

cf〔(α+β)°〕df となります

証明は、c〔α°〕d なら 0〔α°〕(d-c)なので

0〔(α+β)°〕f(d-c) と分かり、cf〔(α+β)°〕df だと示せます(偏角の考え方を使いました)

 

また、c〔α°〕d なら d〔(α+180)°〕cになっています

 

c〔90°〕dならば

 d

 ◇

 c

 

c〔45°〕dならば

   d

  ◇

c

というように、角度を視覚的に表記した式にしても、面白いと思います

 

偏角の、原点以外も中心に考えるバージョンという感じで、楽しいと思いました

以上です! お読み頂きありがとうございました!!

 

商と余りをひっくり返す

a,b,n,x,yを正の整数、x,yはnと互いに素であるとします

nの倍数をaで割った商がx、余りがy

nの倍数をbで割った商がy、余りがxになるとき

(abー1)がnの倍数になることに気づきました

 

例えば

11を4で割った商は2、余りは3

11を3で割った商は3、余りは2で

(4×3ー1)は11なので、11の倍数になっています

 

証明します

nの倍数をaで割った商がx、余りがy

nの倍数をbで割った商がy、余りがx

を式にすると

ax+y=0(mod n)

by+x=0(mod n)

となります

y=ーax(mod n)をby+x=0(mod n)に代入すると

b(ーax)+x=0(mod n)

つまり

abxーx=0(mod n)

となるので両辺をxで割ると

abー1=0(mod n)

になり、(abー1)がnの倍数になることが示せました

 

また

ax+y=0(mod n)

by+x=0(mod n)

ならば

ax+y=by+x(mod n)

なのでこれを式変形すると

(aー1)x=(bー1)y(mod n)

となり、(bー1)がnと互いに素ならば

(aー1)/(bー1)=y/x(mod n)

が成立します

 

11を2から10の数で割った、商と余りを並べてみます

11÷2=5あまり1

11÷3=3あまり2

11÷4=2あまり3

11÷5=2あまり1

11÷6=1あまり5

11÷7=1あまり4

11÷8=1あまり3

11÷9=1あまり2

11÷10=1あまり1

 

これをabー1=0(mod n)となるような組に並べ替えると

11÷2=5あまり1  11÷6=1あまり5

11÷3=3あまり2  11÷4=2あまり3

11÷5=2あまり1  11÷9=1あまり2

11÷7=1あまり4  11÷8=1あまり3

11÷10=1あまり1  11÷10=1あまり1

となり、7,8の組以外は商と余りがひっくり返ったものになっています

 

また

2,6の組の商と余りに1と5

3,4の組の商と余りに2と3

と、割る数より1小さい数の組が商と余りになっているものがあります

これは上に書いた

(aー1)/(bー1)=y/x(mod n)

が成立しているからです

 

5,9の組の商と余りが1と2になっているのは

(5ー1)/(9ー1)=4/8=1/2

という分数の約分に対応しています

5で割った商が8、余りが4になるような数は

44(=8×5+4)と11より大きいので

(5ー1)/(9ー1)が約分でき分母と分子が小さくなるから、11でも5,9で割った商と余りがひっくり返ったものになると言えます

 

7,8の組の商と余りはひっくり返ったものになっていませんが

55÷7=7あまり6  55÷8=6あまり7

と、11の倍数の55では商と余りは対応し、7,8より1小さい6,7が商と余りになっています

 

11÷7=1あまり4  11÷8=1あまり3

22÷7=3あまり1  22÷8=2あまり6

33÷7=4あまり5  33÷8=4あまり1

44÷7=6あまり2  44÷8=5あまり4

55÷7=7あまり6  55÷8=6あまり7

と11の倍数を割ったものを並べると

11の倍数を7で割ったときの商と余りをひっくり返したものが

他の11の倍数を8で割ったときの商と余りになっていることが分かります

 

商と余りについての素朴な内容ですが、楽しいなと思います

以上です お読みいただきありがとうございました!

 

2020/7/28追記

定義に誤りがあったので修正しました 主張自体は変わっていません

アイゼンシュタイン三角形と複素平面上のかけ算

120度の角をもつ、三辺が整数の三角形をアイゼンシュタイン三角形と言います

この記事では

アイゼンシュタイン三角形を120度整数三角形

60度の角をもつ三辺が整数の三角形を60度整数三角形

と呼ぶことにします

 

i=√(-1)とし、ω=(1+(√3)i)/2とします

ωは6乗して初めて1になる数です

ω^6=1

また、1ーω+ω^2=0が成立します

なぜなら、ω^6=1よりω^3=-1なので

1ーω+ω^2=1+ω^2+ω^4

となり

(1+ω^2+ω^4)×ω^2=1+ω^2+ω^4

と、1でない数ω^2を掛けても(1+ω^2+ω^4)が値を変えないことから

1+ω^2+ω^4が0であること

つまり1-ω+ω^2=0が示せるからです

 

さて、a,bを整数とするとき

(a+bω)を2乗することで、120度整数三角形の二辺や60度整数三角形の二辺が表れることに気付きました

 

(a+bω)^2=c+dω=e+fω^2

とするとき

c,dは120度整数三角形の120度の角をつくる二辺の長さに、

e,fは60度整数三角形の60度の角をつくる二辺の長さになります

ただし、c,dのどちらか片方が負の数のときは

|c|,|d|(c,dの絶対値)が60度整数三角形の60度の角をつくる二辺の長さになり、

e,fのどちらか片方が負の数のときも同様に

|e|,|f|(e,fの絶対値)が120度整数三角形の120度の角をつくる二辺の長さになります

 

証明します

a+bω=(a+b/2)+(√3)b/2×iより、

(a+bω)という複素数の絶対値が√(a^2+ab+b^2)

だと分かるので

(a+bω)^2の絶対値は(a^2+ab+b^2)となり、整数です

(a+bω)^2

=a^2+2abω+b^2×ω^2

=(a^2-b^2)+(2ab+b^2)ω

(1-ω+ω^2=0より、-b^2+b^2×ω-b^2×ω^2(=0)を代入しました)

なので、c(=a^2-b^2)とd(=2ab+b^2)も整数です

よって、c,dが正の数であれば、

複素平面で原点,c,c+dωを頂点とする三角形は、角cが120度の120度整数三角形になると分かります。

c,dの片方が負の数であれば60度整数三角形に、

c,dの両方が負の数であれば120度整数三角形になります。

また、

(a+bω)^2

=a^2+2abω+b^2×ω^2

=(a^2+2ab)+(b^2+2ab)ω^2

(2ab-2ab×ω+2ab×ω^2(=0)を代入しました)

なので、e(=a^2+2ab)とf(=b^2+2ab)も整数だと分かり

e,fが正の数であれば、

複素平面で原点,e,e+fω^2を頂点とする三角形は、角eが60度の60度整数三角形になると分かります。

e,fの片方が負の数であれば120度整数三角形に、

e,fの両方が負の数であれば60度整数三角形になります。

 

ちなみに

複素平面で原点,g,g+hωを頂点とする三角形が角gが120度の120度整数三角形で

同様に原点,j,j+kωを頂点とする三角形も角jが120度の120度整数三角形のとき

(g+hω)×(j+kω)=m+nωとすると

(m,nが正の数ならば)原点,m,m+nωを頂点とする三角形もまた、角mが120度の120度整数三角形になります

 

以前の記事「ピタゴラス数と複素平面」で、ピタゴラス数(つまり90度の整数三角形)で成り立つと分かったことが、今回120度や60度の整数三角形でも同様に成立すると分かり、とてもおもしろい!!と思いました

mizumiya-umi.hatenablog.com

 

以上です! お読み頂きありがとうございました!!

原点以外を中心に回転する複素平面

zをp乗して1になる数

z^p=1(zは1でない複素数、pは2以上の整数)

aを複素数とし

b=( (p-1)+(p-2)z+(p-3)z^2+……+z^(p-2) )×a/p

とします

 

xを任意の複素数とするとき

xz+aは、

bを中心として、複素平面上で反時計回りにxを1/p回転させた値になることに気付きました

 

 証明します

まず、bz+a=b

つまり、zをかけてaを足す操作をしてもbが変わらないことを示します

bz+a

=( (p-1)+(p-2)z+(p-3)z^2+……+z^(p-2) )×a/p×z+a

=( (p-1)z+(p-2)z^2+(p-3)z^3+……+z^(p-1)+p)×a/p

=( ( (p-2)z+(p-3)z^2+……+z^(p-2)+(p-1) )+(z+z^2+……+z^(p-1)+1) )×a/p

=( (p-1)+(p-2)z+(p-3)z^2+……+z^(p-2) )×a/p

( z+z^2+……+z^(p-1)+1=0なので)

=b

となり示せました

 

任意の複素数xに対して

X=xz+aが、bを中心に複素平面上で反時計回りにxを1/p回転させた値だと示すには

複素数にzをかけると、原点を中心に反時計回りに1/p回転することから、

(x-b)z=X-b

を示せばよいと分かります

X-b

=xz+a-b

=xz-bz( b=bz+aなので)

=(x-b)z

なので真と示せました

 

任意の複素数にzをp回かけると(z^p=1なので)元の数に戻るように、

任意の複素数に対して「zをかけてaを足す」をp回すると、

bを中心として複素平面上で反時計回りに1(=(1/p)×p)回転するので、元の数に戻ります

それが、至るところ真ん中になるみたいで楽しいなと思います

 

以上です! お読み頂きありがとうございましたっ!

二重ピタゴラス操作の短縮経路 その3

前回の記事

mizumiya-umi.hatenablog.com

で書いた操作[k]について新しく考えたことを書きます

 

操作[k]は、a^2+b^2=c^2となる組〈a,b,c〉から

〈a+z, b+kz, c+kz〉という組を作るものでした

ただしzはz=ー2aー2kb+2kc と定義したもので、

(a+z)^2+(b+kz)^2=(c+kz)^2となっています

 

さて

k{1},k{2},k{3},……,k{pー2},k{pー1},k{p}

というp個の操作(pは正の奇数)を繋いだ

操作[k{1},k{2},k{3},……,k{pー2},k{pー1},k{p}]

は、足し引きを交互にした

操作[k{1}ーk{2}+k{3}ー……+k{pー2}ーk{pー1}+k{p}]

という1個の操作と同じになると気付きました

例を挙げると、

操作[5,2,3]は操作[5ー2+3]つまり操作[6]と同じになる、ということです

 

証明します

3個の操作を繋いだ操作[k{1},k{2},k{3}]が

操作[k{1}ーk{2}+k{3}]と同じと示せたなら

一般の奇数個の操作でも(3個の操作を1個の操作にしていくことで)真と分かるので、これを示します

 

k{1}ーk{2}+k{3}=Kとし

〈a,b,c〉に操作[K]をしてできる

〈ーaー2Kb+2Kc, ー2Ka+(1ー2K^2)b+2(K^2)c, ー2Kaー2(K^2)b+(1+2K^2)c〉

という組と

〈a,b,c〉に操作[k{1},k{2},k{3}]をしたものが一致することを示します

組〈a,b,c〉に操作[k{1}]をすると、

〈ーaー2k{1}b+2k{1}c,

ー2k{1}a+(1ー2k{1}^2)b+(2k{1}^2)c,

ー2k{1}a+(ー2k{1}^2)b+(1+2k{1}^2)c〉

という組ができ

これに操作[k{2}]をすると、

〈aー2(k{2}ーk{1})b+2(k{2}―k{1})c,

2(k{2}ーk{1})a+(1―2(k{2}―k{1})^2)b+(2(k{2}―k{1})^2)c,

2(k{2}ーk{1})a―(2(k{2}―k{1})^2)b+(2(k{2}―k{1})^2+1)c〉

という組ができ

これに操作[k{3}]をすると、

〈―a―2(k{1}ーk{2}+k{3})b+2(k{1}―k{2}+k{3})c,

―2(k{1}ーk{2}+k{3})a+(1―2(k{1}ーk{2}+k{3})^2)b+2((k{1}ーk{2}+k{3})^2)c,

―2(k{1}ーk{2}+k{3})a+(―2(k{1}ーk{2}+k{3})^2)b+(2(k{1}ーk{2}+k{3})^2+1)c〉

という組ができ

これにk{1}ーk{2}+k{3}=Kを代入すると、

〈―a―2Kb+2Kc,

―2Ka+(1―2K^2)b+2(K^2)c,

―2Ka―2(K^2)b+(2K^2+1)c〉

となり〈a,b,c〉に操作[K]をしたものと一致するので、証明できました

 

これを踏まえて有理数の操作を考えると

操作[1/2,0,1/2]は操作[1/2ー0+1/2]つまり操作[1]と同じだと分かったりして、面白いです

あと複素数の操作を考えて

a^2+b^2=c^2となる複素数の組〈a,b,c〉を考えたり、

複素数の組〈a,b,c〉と四元数を絡めたりもできそうだなぁ~と思います

その辺りの考えがまとめられたら、また記事にしたいです

 

以上です。お読みいただきありがとうございました!

またね~~!