明るい夜のまばたき

数が降る街

数学で考えたことを書いています

等比と小数点

無限等比級数の公式より

-1<r<1とするとき

1+r+r^2+r^3+r^4+……=1/(1-r)です。

例としてr=1/2を考えると

1+1/2+1/4+1/8+1/16+……=1/(1-1/2)=1/(1/2)=2

となり、これは2進数で

1.11111111……=10

と書けます。

 

さて、r=0.1×s(-10<s<10)とすると

1+(0.1×s)+(0.1×s)^2+(0.1×s)^3+(0.1×s)^4+……=1/(1-(0.1×s))=10/(10-s)

となり、両辺に0.1をかけると

0.1+0.01×s+0.001×s^2+0.0001×s^3+……=1/(10-s)

となります。

 

Aという実数の

10進数表記した際の整数部分をa[0]、小数点第n位をa[n]とし

{a[0],a[1],a[2],a[3],……}とAを表記することにします。

さっき書いた

0.1+0.01×s+0.001×s^2+0.0001×s^3+……=1/(10-s)

はこの表記を使って

{0,1,s,s^2,s^3,……}=1/(10-s)

と書けます。

 

sに2を代入すると

{0,1,2,4,8,……}=1/8=0.125

となり

整数部分が0、小数点第n位が2^(n-1)の数は

1/8(=0.125)になることが分かります。

同様に、整数部分が0、小数点第n位が3^(n-1)の数は

1/7になると分かります。

1/7は0.14285714285714……と小数点以下で142857を循環するので

3の累乗を繰り上げていくと、142857の循環が生まれることが分かりました。

最後に、sに-1を代入してみると

{0,1,-1,1,-1,……}=1/11

となり、1/11=0.09090909……なので確かに負の数でもこの等式は成立しています。

 

無限等比級数の公式は有名ですが

小数点で考えると楽しいなと思いました。

以上です お読みいただきありがとうございました!