a^2+b^2=c^2となる正の整数a,b,cをピタゴラス数と呼びますが
この記事では、a,b,cが負の整数や0であってもピタゴラス数と呼ぶことにします
m,nを整数、iを虚数単位とするとき
(m+ni)を2乗した値の、実部と虚部と絶対値はピタゴラス数の組になっています
(複素数の絶対値とは、複素平面での原点からの直線距離の長さのことです)
(m+ni)^2=(m^2ーn^2)+(2mn)i
なので実部は(m^2ーn^2)、虚部は(2mn)、絶対値は(m^2+n^2)です
例えばm=5,n=2のとき
(5+2i)^2=25+2×10i+(ー4)=21+20i
で、絶対値は29なので
実部と虚部と絶対値が21,20,29というピタゴラス数の組になっています
また、p,q,r,s,t,uが
p^2+q^2=r^2、s^2+t^2=u^2
となるピタゴラス数のとき
(p+qi)と(s+ti)をかけた値の、実部と虚部と絶対値はピタゴラス数の組になっています
実際にかけてみると
(p+qi)×(s+ti)=ps+pti+qsi+(ーqt)=(psーqt)+(pt+qs)i
となり
(psーqt)^2+(pt+qs)^2=(ps)^2+(qt)^2+(pt)^2+(qs)^2
=(p^2+q^2)(s^2+t^2)=r^2×u^2=(ru)^2
となるので
実部と虚部と絶対値が(psーqt),(pt+qs),(ru)というピタゴラス数の組になっています
具体例として
p=3,q=4,r=5 s=5,t=12,u=13
のときを見てみると
(3+4i)×(5+12i)=15+36i+20i+(ー48)=(ー33)+56i
となり
実部と虚部と絶対値がー33,56,65というピタゴラス数の組になっています
面白いなと思います
シンプルな事実なので有名なのかと思い検索してみましたが、ぱっと見は無かったので記事にしました
既にこの記事の内容と同じことを考えていた人はおそらくいるだろうと思います
お読みいただきありがとうございました! またね!