以前の記事「パスカルの三角形の隠れた規則」の証明をします
パスカルの三角形は
このようなものです
左と右、左下と右上、左上と右下の位置関係で隣り合う任意の2つの数を選ぶとき
その2つの数の左下や右下や真下に直線に並ぶ、2つの数たちの比が、一次関数的に変化していくことを示します
パスカルの三角形の上からm番目の行の、左からn番目の数は(m-1)C(n-1) と表せます(Cは組み合わせのCです)
「パスカルの三角形の上からm番目の行の、左からn番目」を、この記事では「m行n列」と書くことにします
m行n列 の左下は m+1行n列 なので
(m-1)C(n-1) の左下には mC(n-1)
m行n列 の右下は m+1行n+1列 なので
(m-1)C(n-1) の右下には mCn
m行n列 の真下は m+2行n+1列 なので
(m-1)C(n-1) の真下には (m+1)Cn
があります
m行n列と、右隣にある m行n+1列 との数の比は
(m-1)C(n-1):(m-1)Cn = n:(m-n) です
m行n列と m行n+1列 の左下にある
m+1行n列 と m+1行n+1列 の数の比は n:(m-n+1) なので、
左右に隣り合う数の左下に並ぶ数の比は、右側の値が1ずつ増えていくと分かります。
m行n列 と m行n+1列 の右下にある
m+1行n+1列 と m+1行n+2列 の数の比は (n+1):(m-n) なので、
左右に隣り合う数の右下に並ぶ数の比は、左側の値が1ずつ増えていくと分かります。
m行n列 と m行n+1列 の真下にある
m+2行n+1列 と m+2行n+2列 の数の比は (n+1):(m-n+1) なので、
左右に隣り合う数の真下に並ぶ数の比は、左右ともに値が1ずつ増えていくと分かります。
よって、左右に隣り合う数の左下や右下や真下に並ぶ2つの数たちの比が、一次関数的に変化すると示せました。
m行n列と、左下にある m+1行n列 との数の比は
mC(n-1):(m-1)C(n-1) = m:(m-n+1) です
m行n列と m+1行n列 の左下にある
m+1行n列 と m+2行n列 の数の比は (m+1):(m-n+2) なので、
左下と右上で隣り合う数の、左下に並ぶ数の比は、左右ともに値が1ずつ増えていくと分かります。
m行n列 と m+1行n列 の右下にある
m+1行n+1列 と m+2行n+1列 の数の比は (m+1):(m-n+1) なので、
左下と右上で隣り合う数の、右下に並ぶ数の比は、左側の値が1ずつ増えていくと分かります。
m行n列 と m+1行n列 の真下にある
m+2行n+1列 と m+3行n+1列 の数の比は (m+2):(m-n+2) なので、
左下と右上で隣り合う数の、真下に並ぶ数の比は、左側の値が2、右側の値が1ずつ増えていくと分かります。
よって、左下と右上の位置で隣り合う数の、左下や右下や真下に並ぶ2つの数たちの比が、一次関数的に変化すると示せました。
m行n列と、右下にある m+1行n+1列 との数の比は
(m-1)C(n-1):mCn = n:m です
m行n列と m+1行n+1列 の左下にある
m+1行n列 と m+2行n+1列 の数の比は n:m+1 なので、
左上と右下で隣り合う数の、左下に並ぶ数の比は、右側の値が1ずつ増えていくと分かります。
m行n列 と m+1行n+1列 の右下にある
m+1行n+1列 と m+2行n+2列 の数の比は (n+1):(m+1) なので、
左上と右下で隣り合う数の、右下に並ぶ数の比は、左右ともに値が1ずつ増えていくと分かります。
m行n列 と m+1行n+1列 の真下にある
m+2行n+1列 と m+3行n+2列 の数の比は (n+1):(m+2) なので、
左上と右下で隣り合う数の、真下に並ぶ数の比は、左側の値が1、右側の値が2ずつ増えていくと分かります。
よって、左上と右下の位置で隣り合う数の、左下や右下や真下に並ぶ2つの数たちの比が、一次関数的に変化すると示せました。
以上のことから
隣り合う任意の2つの数の、左下や右下や真下に直線に並ぶ2つの数たちの比が、一次関数的に変化していくことが証明できました。
m行n列の数の
右隣の数との比が n:(m-n)
左下の数との比が m:(m-n+1)
右下の数との比が n:m
と、とてもシンプルなのが面白いと思いました
隣り合っていない任意の2つの数の、左下や右下や真下にある数の比がどう変わっていくのかも、今後考えたいなと思います
以上です お読みいただきありがとうございました!