二次正方行列を
(a b)
(c d)
というように書くことにします。三次以上の行列も同様に書くことにします。
(0 1)
(1 1)
や、
(0 0 1)
(0 1 1)
(1 2 1)
や、
(0 0 0 1)
(0 0 1 1)
(0 1 2 1)
(1 3 3 1)
というような、パスカルの三角形のような数の並びをもつ正方行列と、フィボナッチ数列につながりがあることに気付きました。
F[n]を、
F[0]=0,F[1]=1,F[n]+F[n+1]=F[n+2]
と定義します。要するにF[n]はフィボナッチ数列です。
縦ベクトル
(F[n] )
(F[n+1])
と、パスカルの三角形の二次正方行列の積をとると、
(0 1) (F[n] ) (F[n+1] ) (F[n+1])
(1 1)×(F[n+1])=(F[n]+F[n+1])= (F[n+2])
となるのです。
(0 1) (0 1)^k
(1 1)のk 乗を(1 1) と書くことにすると、
(0 1)^k (F[n] ) (F[n+k] )
(1 1) ×(F[n+1])= (F[n+k+1])
となります。
パスカルの三角形の3次正方行列でも同様に、
(0 0 1) (F[n] ) (F[n+2])
(0 1 1) (F[n+1]) (F[n+3])
(1 2 1)×(F[n+2])=(F[n+4])
となっています。
一般に、パスカルの三角形のm次正方行列でも同様のことが言えるだろうと思っています。
このように言えることと、パスカルの三角形の数を斜めに足していったらフィボナッチ数が表れる(このことについては下の記事を見て下さい)ことに、つながりがあるように思えます。
これを一般化して、
パスカルの三角形のように数を並べたもので、数を斜めに足していったら
G[0]=0,G[1]=1,aG[n]+bG[n+1]=G[n+2]
という数列が表れるようなものを行列にしたものとG[n]を要素に持つベクトルとの積が、上で言ったような性質を持っているのではないかと思いました。
実際に
という三角形から作った行列は、そのような性質を持っているようです。
以上です!お読みいただきありがとうございました!