明るい夜のまばたき

数が降る街

数学で考えたことを書いています

ピタゴラス数の組の集合上の二項演算

a,b,c,d,e,fを

a^2+b^2=c^2

d^2+e^2=f^2

となっているような自然数、つまりピタゴラス数とします。

 

更に、a,dを奇数、b,eを偶数、c,fを奇数として話を進めます。

 

実は、

n^2+( (a+d) /2)^2+( (b+e) /2)^2=( (c+f) /2)^2、

(ad+n^2)+(be+n^2)=(cf-n^2)+n^2

となるような整数nが、どんなa,b,c,d,e,fに対しても存在するようなのです。

また、(ad+n^2),(be+n^2),(cf-n^2)はすべて平方数になるようです。

そして、√(A)を二乗するとAになる正の数とすると、

( (a+d) /2+√(ad+n^2) )^2 + ( (b+e) /2+√(be+n^2) )^2 = ( (c+f) /2+√(cf-n^2) )^2、つまり、

(a+d)/2+√(ad+n^2), (b+e)/2+√(be+n^2), (c+f)/2+√(cf-n^2)はピタゴラス数になっているようなのです。

 

例を見ていきましょう。

(3,4,5)=(a,b,c)と(5,12,13)=(d,e,f)に上で書いたような演算をして新たなピタゴラス数を作ります。

1^2+((3+5)/2)^2+((4+12)/2)^2=((5+13)/2)^2

(3×5+1^2)+(4×12+1^2)=(5×13-1^2)+1^2

なので、

(a+d)/2+√(ad+n^2)=(3+5)/2+√(3×5+1)=8

(b+e)/2+√(be+n^2)=(4+12)/2+√(4×12+1)=15

(c+f)/2+√(cf-n^2)=(5+13)/2+√(5×13-1)=17

となり、新たなピタゴラス数(8,15,17)が得られました。

 

ピタゴラス数の組全体の集合が、この演算について閉じているはずですが、単位元がなく、結合法則が成り立たないので群にはなりません。

うまいことやって群にできないかなぁと考えています。読んで下さった方も挑戦してくれるととても嬉しいです。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!