mod p^nの元のうち、pで割った余りが1になるようなものの集合は、乗法に関して位数p^(n-1)の巡回群になるようです。
例としてp=5,n=2、つまりmod 25のときをあげると
6^0=1
6^1=6
6^2=11
6^3=16
6^4=21
6^5=1=6^0
となり、5で割った余りが1の数の集合が、位数が5^1の乗法巡回群になっていることが分かります。
p^2で割った余りが1にならないような元が、その群の生成元になるようです。
あと、mod p^2のときの巡回群は、等差数列にもなっているようなのです。
上の例をみても、6を掛けるごとに+5されているのが分かります。
証明はそんなに難しくないです。
modpで1になるような任意の数xが、
(pk+1)x=x+pk(mod p^2)(kはpと互いに素な整数)
を満たすことが分かれば示せます。
この式を変形すると、pk(x-1)=0(mod p^2)となり、x=1(mod p)であればこの式が成立することは明らかです。よって示されました。
拡張を考えました。
pを3以上の自然数、つまりpが合成数の場合を含めて考えても、上に書いた「mod p^nの元のうち、pで割った余りが1になるようなものの集合は、乗法に関して位数p^(n-1)の巡回群になる」は成り立つのではないかと思いました。
たとえば、pが6のとき、mod 36を考えると、
7^0=1
7^1=7
7^2=13
7^3=19
7^4=25
7^5=31
7^6=1=7^0
となります。
「mod p^2のときの巡回群は、等差数列にもなっている」は、pが奇素数のときと同様に示せます。
mod p^nで、pで割った余りが1になる元の集合は、p^2で割った余りが1にならない元を生成元とする乗法群になるのではないかと思いました。
以上です。お読みいただきありがとうございました!