明るい夜のまばたき

数が降る街

数学で考えたことを書いています

ある形の一般フィボナッチ数列の和で自然数を一意的に表す

aを自然数とする。

f(0)=1,f(1)=1,f(x)+a×f(x+1)=f(x+2)

とf(x)を定義し、

g[x]を0,1,2,……,aのうちのいずれかの数になっているとする。

 

すべての自然数は、

g[1]×f(1)+g[2]×f(2)+…+g[n]×f(n)     (nは自然数)

の形で表せるだろうと予想しました。

さらに、g[k]=aならば必ずg[k-1]=0となっていなければならないという条件をつけたとき、

すべての自然数はこの形で一意的に表せるだろうとも予想しています。

 

a=2の場合について同じことが書いてあるサイトがあったので有名な事実なのかもしれませんが、自分で見つけたし面白いなぁと思うので投稿しちゃいました。

このことについて、なにか知っている方いたら教えていただけると嬉しいです。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!

二重ピタゴラス操作の拡張

 a,b,cを整数、nを自然数の定数とする。

a^2+n×b^2=c^2

となっているとするとき、

s=2(a+nb-c)/n

とすると、

(s-a)^2+n×(s-b)^2=(s-c)^2

となっているだろうと予想しました。

つまり、平方と平方のn倍の和が平方になっているような3つの数の組があるとき、この計算をすることで、同じようになっている新たな3つの数の組を見つけることができるということです。

 

例をあげます。

1^2+2×2^2=(-3)^2

つまり、a=1,b=2,c=-3,n=2とすると、

s=2(a+nb-c)/n=2(1+2×2-(-3))/2=8

なので、

s-a=7

s-b=6

s-c=11

となり、実際に、

7^2+2×6^2=11^2

となっています。

 

また、この計算はもっと一般化できるみたいです。

a,b,cを整数、nを自然数の定数、mを整数の定数とするとき、

a^2+n×b^2+m=c^2

となっているならば、

s=2(a+nb-c)/n

とすると、

(s-a)^2+n×(s-b)^2+m=(s-c)^2

となっているようなのです。

 

僕自身、これほどまでに二重ピタゴラス操作の考え方を拡張して使うことができると思っていなかったので、驚いています。

お読みいただきありがとうございました!

 

 

2020/8/26の追記

証明できたので追記します

a,b,c,mを整数、nを0でない整数とするとき、

a^2+n×b^2+m=c^2

ならば、s=2(a+nb-c)/nとすると

(s-a)^2+n×(s-b)^2+m=(s-c)^2

となっていることを示します

 

s=0のとき

(s-a)^2+n×(s-b)^2+m=(s-c)^2

にs=0を代入するとa^2+n×b^2+m=c^2になるので、成立します

 

s≠0のとき

(s-a)^2+n×(s-b)^2+m=(s-c)^2

を展開します

(s^2-2as+a^2)+n(s^2ー2bs+b^2)+m=s^2ー2cs+c^2

これを整理すると

(a^2+nb^2+m)+ns^2-2s(a+bn)=ー2cs+c^2

となり

a^2+n×b^2+m=c^2なので、

ns^2-2s(a+bn)=ー2cs

が分かります

s≠0の場合を考えているので、両辺をsで割ると

ns-2(a+bn)=ー2c

となり、整理すると

s=2(a+bnーc)/n

となるので、示せました

 

二重ピタゴラス操作の活用

a,b,cを整数とし、

a^2+b^2=c^2

となっているとき、

s=2(a+b-c)

とすると、

(s-a)^2+(s-b)^2=(s-c)^2

となっていて、このような操作を二重ピタゴラス操作と呼ぶことにしたのでした。

 

さて、x,y,zを整数、nを任意の整数の定数とするとき、

x^2+y^2+n=z^2

つまり、xの平方とyの平方とnの和がzの平方になっているとき、どうやら

t=2(x+y-z)

とすると、

(t-x)^2+(t-y)^2+n=(t-z)^2

つまり、(t-x)の平方と(t-y)の平方とnの和が(t-z)の平方になっているようなのです。

つまり、x,y,zのような数の組にも、二重ピタゴラス操作が機能しているらしいということです。

 

例をあげます。

2^2+(-2)^2+1=3^2

つまり、x=2,y=-2,z=3,n=1の場合に二重ピタゴラス操作をしてみると、

t=2(x+y-z)=-6

なので、

t-x=-8,t-y=-4,t-z=-9

となり、実際に、

(-8)^2+(-4)^2+1=(-9)^2

となっています。

 

前回の記事↓

mizumiya-umi.hatenablog.com

で書いた、一般化した二重ピタゴラス操作でも同様のことが言えるだろうと予想しています。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!

二重ピタゴラス操作の一般化

a[1],a[2],……,a[n]というn個の0以上の整数の和が、bという自然数の平方になるとします。

つまり、

a[1]^2+a[2]^2+……+a[n]^2=b^2

となっているということです。

このようなa[1],……,a[n],bの組を、一つの組から新たに見つけることのできるような計算をおそらく見つけました。予め断っておくと証明はできていません。

 

その計算とはこのようなものです。

s=2(a[1]+a[2]+……+a[n]-b)/(n-1)

とするとき、

(s-a[1])^2+(s-a[2])^2+……+(s-a[n])^2=(s-b)^2

となっている、というものです。

ただし、整数の組にするためには、sが分数なので、全体を何倍かしなければならないときもあります。

n=2のときは、通常の二重ピタゴラス操作になります。

 

 

では例を挙げます。

1^2+1^2+3^2+4^2+13^2=14^2

から新たな組を見つけましょう。

a[1]=1,a[2]=1,a[3]=3,a[4]=4,a[5]=13,b=14

とします。

s=2(a[1]+a[2]+a[3]+a[4]+a[5]-b)/4

=2(1+1+3+4+13-14)/4=4

となるので、

s-a[1]=3

s-a[2]=3

s-a[3]=1

s-a[4]=0

s-a[5]=-9

s-b=-10

となり、実際に3^2+3^2+1^2+0^2+(-9)^2=(-10)^2となっています。

 

また、任意のa[1],……,a[n],bを、(-1)倍、つまり負の数に変えてこの計算をすることでも新たな組を見つけることができます。

 

上の例のa[1]を(-1)倍したもので考えると、

a[1]=-1,a[2]=1,a[3]=3,a[4]=4,a[5]=13,b=14

なので、

s=2(-1+1+3+4+13-14)/4=3となり、

s-a[1]=4

s-a[2]=2

s-a[3]=0

s-a[4]=-1

s-a[5]=-10

s-b=-11

つまり、4^2+2^2+0^2+(-1)^2+(-10)^2=(-11)^2という式が表れ、計算すると確かに合っています。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!

 

【追記】

証明できることに気付きました…。

(s-a[1])^2+(s-a[2])^2+……+(s-a[n])^2=(s-b)^2

の(左辺)-(右辺)=0を展開すると

ns^2-2s(a[1]+a[2]+……+a[n])+(a[1]^2+a[2]^2+……+a[n]^2)-s^2+2bs-b^2=0

となります

a[1]^2+a[2]^2+……+a[n]^2=b^2を代入すると

ns^2-2s(a[1]+a[2]+……+a[n])-s^2+2bs=0

となって、両辺をsで割ると

s(n-1)-2(a[1]+a[2]+……+a[n]-b)=0

となり

s=2(a[1]+a[2]+……+a[n]-b)/(n-1)を代入すると正しい式であると分かり、証明できました

分数の和と同一視できるような行列の積

まず分数の和を書きます。

a,cを0でない実数、b,dを実数とするとき、

b/a+d/c=(ad+bc)/ac

となっています。

この演算と同じ結果が出るような行列を見つけました。

 

二次正方行列Xを

(a  b)
(0  a)

とし、

 

二次正方行列Yを

(c  d)
(0  c)

とするとき、

 

行列の積X×Y及びY×Xは

(ac  ad+bc)
(0          ac)

となり、これは上に書いた分数の和と現れる値が一致します。

 

このような行列の積を分数の和と同一視するためには、分数の通分しても値が変わらない性質を行列にも与えなければなりません。

 

なので、nを0でない実数とするとき、

(na  nb)
(0    na)

という形で書ける全ての行列を、

(a   b)
(0   a)

と同一視することにします。

このように同一視したものを、行列の実数倍を同一視したものと呼ぶことにします。

 

さて、有理数、及び実数や複素数の集合は、和に関して群になっています。

なので、aを0でない実数、bを実数とするとき、

(a b)
(0 a)

という形で表せる行列の集合の、行列の実数倍を同一視したものが積に関して群になることが分かりました。

 

また、行列の実数倍を同一視せずに、

(a b)
(0 a)

という形で表せる行列(ただしa≠0)の集合に零行列を加えたものが、通常の和と積に関して体になっているだろう、なっていたらいいなと思っていますが、自信はありません。

 

ちなみに、分数と整数の積を行列のべき乗と同一視できることにも気付きました。

aを0でない実数、bを実数、nを整数とするとき

(b/a)×n

と、

(a  b)^n
(0  a)

を同一視できるのです。もちろん、これは行列の実数倍を同一視したうえでですが。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!

ピタゴラス数のような行列

a,b,cを既約ピタゴラス数、つまり、

a^2+b^2=c^2となるような既約な自然数とします。

また、aを奇数、bを偶数とします。

 

A^2+B^2=C^2となるような二次正方行列A,B,Cを、ピタゴラス二次行列と呼ぶことにします。

ピタゴラス二次行列を、ピタゴラス数から作れることに気付きました。

 

a=2x+1

b=2y

c=2z+1

とするとき、

 

Aを、

(x      x+1)
(x+1  x    )

 

Bを、

(y      y  )
(y      y  )

 

Cを、

(z      z+1)
(z+1  z    )

 

とすると、これらがピタゴラス二次行列になるのです。

 

実際に計算し、真であることを確かめます。

A^2は

(2x^2+2x+1  2x^2+2x    )
(2x^2+2x      2x^2+2x+1)

B^2は

(2y^2            2y^2         )
(2y^2            2y^2         )

C^2は

(2z^2+2z+1  2z^2+2z    )
(2z^2+2z      2z^2+2z+1)

なので、A^2+B^2=C^2が真であるには、

2x^2+2x+1+2y^2=2z^2+2z+1……①

2x^2+2x+2y^2=2z^2+2z……②

のふたつが真であればよく、

a^2+b^2=c^2から、(2x+1)^2+(2y)^2=(2z+1)^2が分かり、これを展開し整理すると、

x^2+x+y^2=z^2+zとなるので、①②が真であることが分かり、A,B,Cがピタゴラス二次行列になることが確かめられました。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!

ピタゴラス数から2通りのやり方で同じ二平方和を作る

mizumiya-umi.hatenablog.com

 

↑に貼った記事に書いた計算法で、

自然数a[1],b[1],c[1],a[2],b[2],c[2]が

a[1]^2+b[1]^2=c[1]^2

a[2]^2+b[2]^2=c[2]^2

を満たすピタゴラス数とするとき、平方数が現れるのでした。

 

a[1],a[2]を奇数、b[1],b[2]を偶数とし、既約なピタゴラス数のみを考えることにします。 

 

このやり方で現れる平方数と同じものが、違うやり方でも現れることに気付きました。

どのようなa[1],b[1],c[1],a[2],b[2],c[2]に対しても

a[1]a[2]+n^2

b[1]b[2]+n^2

c[1]c[2]-n^2

がすべて平方数となるようなnが存在し、また、

2a[1]b[2]+m^2

2b[1]a[2]+m^2

2c[1]c[2]-m^2

がすべて平方数となるようなmも存在するようで、ここで現れる平方数が上に貼った記事の計算で現れる平方数と一致するようなのです。

 

例を挙げます。

(a[1],b[1],c[1])=(3,4,5)

(a[2],b[2],c[2])=(5,12,13)

とするとき

「2組のピタゴラス数の積 その2」で書いた計算をすると、

a[1]a[2]+b[1]b[2]+c[1]c[2]=2×8^2

-a[1]a[2]+b[1]b[2]+c[1]c[2]=2×7^2

a[1]a[2]-b[1]b[2]+c[1]c[2]=2×4^2

-a[1]a[2]-b[1]b[2]+c[1]c[2]=2×1^2

 

a[1]b[2]+b[1]a[2]+c[1]c[2]=11^2

-a[1]b[2]+b[1]a[2]+c[1]c[2]=7^2

a[1]b[2]-b[1]a[2]+c[1]c[2]=9^2

-a[1]b[2]-b[1]a[2]+c[1]c[2]=3^2

 

となり、

今回書いた計算をすると(n=1,m=3です。)

a[1]a[2]+n^2=3×5+1^2=4^2

b[1]b[2]+n^2=4×12+1^2=7^2

c[1]c[2]-n^2=5×13-1^2=8^2

 

2a[1]b[2]+m^2=2×3×12+3^2=9^2

2b[1]a[2]+m^2=2×4×5+3^2=7^2

2c[1]c[2]-m^2=2×5×13-3^2=11^2

 

と、現れる平方数が一致します。

 

ちなみに、これらの平方数には、

1^2+8^2=4^2+7^2=65=5×13=c[1]×c[2]

3^2+11^2=7^2+9^2=130=2×5×13=2×c[1]×c[2]

というような関係性があります。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!

mod pのパスカルの三角形で、全ての整数が一度ずつ現れる行のあるもの

pを奇素数とし、

nを2n+1=pとなるような自然数とする

 

mod pにおいて、nと(n+1)をふたつ隣りに並べたものを頂点とするようなパスカルの三角形を計算すると、全ての整数が一度ずつ現れる行が出てくるようだと思いました。証明はできていません。

 

例を挙げます

mod 5のとき、nは2、(n+1)は3なので

 
23
203
2233
24013

 

となり、確かに0,1,2,3,4すべての数が一つの行のなかに一度ずつ現れました

 

mod 7のときも同様に

 

34
304
3344
36014
326154
3510624

となります

 

以上です! 有名かもしれませんが、面白いなぁと思いました

お読みいただきありがとうございました!

新しい和と積でできる行列の体

通常でない和と積を定義して行列の体を作ることができるようなので投稿します。

 

まず、この記事で定義する和を巻和、積を巻積と呼ぶことにします。ネーミングに特に深い意味はないです。区別をしたほうが分かりやすいと思ったので名付けました。

 

これから二次正方行列の場合を見ていきます。

さて、

(a b)
(c d)

(x y)
(z w)

の巻和を

(a+x+1 b+y+1)
(c+z+1 d+w+1)

と定義し、

 

(a b)
(c d)

(x y)
(z w)

の巻積を

(ax+a+x+bz+b+z+1    ay+a+y+bw+b+w+1)
(cx+c+x+dz+d+z+1    cy+c+y+dw+d+w+1)

 

と定義します。

 

すると、うまく元を選べば、mod p(pは素数)において巻和・巻積で体を作れるようです。

 

例をあげます。

mod 3において、

(2 2)
(2 2)

 

(0 2)
(2 0)

 

(1 0)
(0 2)

 

(1 1)
(1 0)

 

(2 1)
(1 1)

 

(1 2)
(2 1)

 

(0 1)
(1 2)

 

(0 0)
(0 1)

 

(2 0)
(0 0)

 

という9個の行列を元にもつ集合は、巻和・巻積に関して体になります。

(2 2)
(2 2)

が加法の単位元

(0 2)
(2 0)

が乗法の単位元です。

 

 また、「mod pにおける行列の体と無理数による体をフィボナッチでつなげる」という記事で書いたような、この体に対応するフィボナッチ数列のようなものがあることにも気付きました。

F[n]+F[n+1]+1=F[n+2]

というような数列です。

 

実際に、

(2 0)
(0 0)

という、上で書いた行列の体の元がこの数列に対応しています。

 

(2 0)(F[n]    )
(0 0)(F[n+1])

を計算(ここでの積は巻積)すると、

(F[n+1])
(F[n+2])

となるのです。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!

行列式を変えない操作

↓この記事の続きです。

mizumiya-umi.hatenablog.com

 

↑に貼った記事では、右!操作、左!操作というものを考えましたが、上!操作、下!操作というものもできることに気付きました。

 

要領は右!操作、左!操作のときと同じで、

(a b)
(c d)

という行列を、

(a+c b+d)
(c     d    )

という行列に変える操作を上!操作、

(a b)
(c d)

という行列を、

(a     b    )
(a+c b+d)

という行列に変える操作を下!操作と呼ぶことにしたというだけです。

 

右!操作、左!操作、上!操作、下!操作、いずれも行列式を変えません。

 

さて、

X!操作を右!操作、左!操作、上!操作、下!操作を任意の回数合成したものとし、

X!操作のなかの上!操作、下!操作を順番を変えずに取り出したものをY!操作、

X!操作のなかの右!操作、左!操作を順番を変えずに取り出したものをZ!操作とするとき、

任意の二次正方行列AにX!操作をするとBという行列になり、

単位行列Y!操作をするとJという行列に、単位行列Z!操作をするとKという行列になるならば、

J×A×K=B

となっているだろうと予想しました。

 

具体例を挙げます。

X!操作を上!右!上!左!左!操作とし、

行列Aを

(1  2)
(-1 4)

とします。

AにX!操作をしてできる行列Bは、

(17  9)
(5    3)

という行列です。

定義より、

Y!操作は上!上!操作、

Z!操作は右!左!左!操作なので、

行列Jは、

(1 2)
(0 1)

という行列に、

行列Kは

(3 1)
(2 1)

という行列になります。

 

このとき、

J×A×K=Bという式、つまり、

(1 2)(1  2)(3 1)      (17 9)
(0 1)(-1 4)(2 1) =   (5   3)

という式は確かに成立しています。

 

 

以上です!かなり面白いなぁと思います。みなさんはどう思いますか?

お読みいただきありがとうございました!