パスカルの三角形の右端の数をフィボナッチ数列にしたものをとり、各行ごとに足し引きするとフィボナッチ数列が現れることに気付きました。
実際に見ていきましょう。
右端がフィボナッチ数列になっているだけで、上の2つの数を足して下の数を作っていくパスカルの三角形です。
では各行を足し引きしていきます。
1=1
1-1=0
1-2+2=1
-1+3-4+3=1
1-4+7-7+5=2
-1+5-11+14-12+8=3
1-6+16-25+26-20+13=5
-1+7-22+41-51+46-33+21=8
1-8+29-63+92-97+79-54+34=13
となり、1,0,1,1,2,3,5,8,13,……というようにフィボナッチ数列が表れました。
以上です!お読みいただきありがとうございました!
●2020/9/14の追記
証明ができたので追記します。
このパスカルの三角形のn行目の数を
左から順にa[1],a[2],a[3],……,a[n]とするとき
n+1行目のn+1個の数は、左から順に
a[1], a[1]+a[2], a[2]+a[3], a[3]+a[4], ……, a[n-1]+a[n], f(n+1)
となります
f(n+1)は、f(1)=f(2)=1,f(n-1)+f(n)=f(n+1)と定義します 要するにフィボナッチ数です
また、a[n]はn行目の右端の数なので、a[n]=f(n)です
ではn+1行目を足し引きしていきます
nが偶数のとき
a[1]-(a[1]+a[2])+(a[2]+a[3])-(a[3]+a[4])+……-(a[n-1]+a[n])+f(n+1)
=-a[n]+f(n+1)=-f(n)+f(n+1)=f(n-1)
となり、フィボナッチ数になりました
nが奇数のとき
a[1]-(a[1]+a[2])+(a[2]+a[3])-(a[3]+a[4])+……+(a[n-1]+a[n])-f(n+1)
=a[n]-f(n+1)=f(n)-f(n+1)=-f(n-1)
となり、フィボナッチ数を-1倍したものになりました
足し引きを引くほうから始めると、フィボナッチ数になります
nが偶奇どちらの場合も示せたので、証明できました。
この証明のやり方を使うと
n行目の右端がフィボナッチ型数列になっているようなパスカルの三角形でも同様に、
n行目を足し引きするとn-2行目の右端の数になることが分かります
フィボナッチ型数列とは、g(n-1)+g(n)=g(n+1)となっているような数列g(n)のことで、
初期値が自由にとれるフィボナッチ数列、という感じです
以上、追記でした!