前回の記事
で書いた操作[k]について新しく考えたことを書きます
操作[k]は、a^2+b^2=c^2となる組〈a,b,c〉から
〈a+z, b+kz, c+kz〉という組を作るものでした
ただしzはz=ー2aー2kb+2kc と定義したもので、
(a+z)^2+(b+kz)^2=(c+kz)^2となっています
さて
k{1},k{2},k{3},……,k{pー2},k{pー1},k{p}
というp個の操作(pは正の奇数)を繋いだ
操作[k{1},k{2},k{3},……,k{pー2},k{pー1},k{p}]
は、足し引きを交互にした
操作[k{1}ーk{2}+k{3}ー……+k{pー2}ーk{pー1}+k{p}]
という1個の操作と同じになると気付きました
例を挙げると、
操作[5,2,3]は操作[5ー2+3]つまり操作[6]と同じになる、ということです
証明します
3個の操作を繋いだ操作[k{1},k{2},k{3}]が
操作[k{1}ーk{2}+k{3}]と同じと示せたなら
一般の奇数個の操作でも(3個の操作を1個の操作にしていくことで)真と分かるので、これを示します
k{1}ーk{2}+k{3}=Kとし
〈a,b,c〉に操作[K]をしてできる
〈ーaー2Kb+2Kc, ー2Ka+(1ー2K^2)b+2(K^2)c, ー2Kaー2(K^2)b+(1+2K^2)c〉
という組と
〈a,b,c〉に操作[k{1},k{2},k{3}]をしたものが一致することを示します
組〈a,b,c〉に操作[k{1}]をすると、
〈ーaー2k{1}b+2k{1}c,
ー2k{1}a+(1ー2k{1}^2)b+(2k{1}^2)c,
ー2k{1}a+(ー2k{1}^2)b+(1+2k{1}^2)c〉
という組ができ
これに操作[k{2}]をすると、
〈aー2(k{2}ーk{1})b+2(k{2}―k{1})c,
2(k{2}ーk{1})a+(1―2(k{2}―k{1})^2)b+(2(k{2}―k{1})^2)c,
2(k{2}ーk{1})a―(2(k{2}―k{1})^2)b+(2(k{2}―k{1})^2+1)c〉
という組ができ
これに操作[k{3}]をすると、
〈―a―2(k{1}ーk{2}+k{3})b+2(k{1}―k{2}+k{3})c,
―2(k{1}ーk{2}+k{3})a+(1―2(k{1}ーk{2}+k{3})^2)b+2((k{1}ーk{2}+k{3})^2)c,
―2(k{1}ーk{2}+k{3})a+(―2(k{1}ーk{2}+k{3})^2)b+(2(k{1}ーk{2}+k{3})^2+1)c〉
という組ができ
これにk{1}ーk{2}+k{3}=Kを代入すると、
〈―a―2Kb+2Kc,
―2Ka+(1―2K^2)b+2(K^2)c,
―2Ka―2(K^2)b+(2K^2+1)c〉
となり〈a,b,c〉に操作[K]をしたものと一致するので、証明できました
これを踏まえて有理数の操作を考えると
操作[1/2,0,1/2]は操作[1/2ー0+1/2]つまり操作[1]と同じだと分かったりして、面白いです
あと複素数の操作を考えて
a^2+b^2=c^2となる複素数の組〈a,b,c〉を考えたり、
複素数の組〈a,b,c〉と四元数を絡めたりもできそうだなぁ~と思います
その辺りの考えがまとめられたら、また記事にしたいです
以上です。お読みいただきありがとうございました!
またね~~!