明るい夜のまばたき

数が降る街

数学で考えたことを書いています

ピタゴラス数と平方 その2

a^2+b^2=c^2を満たす自然数a,b,cの組をピタゴラスと言います。

今回の記事において、aを奇数、bを偶数とします。

前回書いたように、b+cは平方数になります。

b+cの値でピタゴラス数たちをカテゴリー分けしてみようと思います。とりあえずb+c=13^2まで。

a,b,cというピタゴラス数の組を(a,b,c)という順番で書きます。

 

b+c=3^2 (3,4,5)

b+c=5^2 (5,12,13) (15,8,17)

b+c=7^2 (7,24,25) (21,20,29) (35,12,37)

b+c=9^2 (9,40,41) (45,28,53) (63,16,65)

b+c=11^2 (11,60,61) (33,56,65) (55,48,73) (77,36,85) (99,20,101)

b+c=13^2 (13,84,85) (39,80,89) (65,72,97) (91,60,109) (117,44,125) (143,24,145)

 

それぞれのピタゴラス数のaだけ取り出すと、

b+c=3^2 (3)

b+c=5^2 (5) (15)

b+c=7^2 (7) (21) (35)

b+c=9^2 (9) (45) (63)

b+c=11^2 (11) (33) (55) (77) (99)

b+c=13^2 (13) (39) (65) (91) (117) (143)

 

と、b+c未満の√(b+c)の奇数倍が現れました(b+c=9^2の場所に、27がありませんが)

このことは簡単に説明できます。

前回言ったように、

m,nを自然数とするとき、

a=m^2-n^2

b=2mn

c=m^2+n^2

と表せます。

b+c=(m+n)^2なので、√(b+c)=m+nです

a=(m-n)(m+n)から、aが√(b+c)の倍数になることは直ぐに分かります。

m,nは任意の数で自由に数を取れるので、aの最大の値はn=1のときで√(b+c)の(√(b+c)-2)倍、aの最小の値はn=m-1のときで√(b+c)の1倍であることが分かります。

また、(m-n)と(m+n)は互いに素なので、a/√(b+c)が√(b+c)と互いに素になることが分かります。

 

では次に、それぞれのピタゴラス数のc-bを計算していくと、

b+c=3^2 (1)

b+c=5^2 (1) (9)

b+c=7^2 (1) (9) (25)

b+c=9^2 (1) (25) (49)

b+c=11^2 (1) (9) (25) (49) (81)

b+c=13^2 (1) (9) (25) (49) (81) (121)

と、規則性が現れました

(c+a)/2,(c-a)/2を取り出していっても、同様の規則性が現れます。

以上です!お読みいただきありがとうございました!