「mod pにおける円分多項式の微分」の続きです。是非「mod pにおける円分多項式の微分」を先にお読み下さい
pを素数、n≠1(mod p)(nは整数)とするとき
f(t)(p,n) (mod p)
を、tを固定してnを動かすと、どうやら表れる値に規則性があるらしいことに気付きました
まず、t=0のとき
f(0)(p,n)=1 (mod p)(n≠1 (mod p))
となっています。
証明は簡単で、
f(0)(p,n)=n^(p-1)+n^(p-2)+n^(p-3)+……+n^3+n^2+n+1=(n^p-1)/(n-1)=(n-1)/(n-1)=1 (mod p)
という式変形から証明できました
t=1のとき
{f(1)(p,2),f(1)(p,3),f(1)(p,4),……,f(1)(p,p-2),f(1)(p,p-1),f(1)(p,p)}={1,2,3,……,p-3,p-2,p-1} (mod p)
となっているようです。つまり、t=1のときにnを1以外の範囲で自由に動かすと、1からp-1までの整数が一度ずつ表れるようだ、ということです
例を挙げると、
f(1)(5,n)=4n^3+3n^2+2n+1なので、
f(1)(5,0)=1(mod 5)
f(1)(5,2)=4(mod 5)
f(1)(5,3)=2(mod 5)
f(1)(5,4)=3(mod 5)
となり確かに1から4まで、つまり1からp-1までの整数が一度ずつ表れます
ちなみに、f(1)(p,n)=m(mod p)とするとき、(n-1)m=-1(mod p)となっているようです
証明はできていません
t=2のとき
f(2)(p,2),f(2)(p,3),f(2)(p,4),……,f(2)(p,p-2),f(2)(p,p-1),f(2)(p,p)の集まりの中には、x^((p-1)/2)=a(mod p)(aは1あるいは-1)を満たすすべてのxが同じ数ずつ存在するようです
例を挙げると
f(2)(5,n)=12n^2+6n+2=2n^2+n+2(mod 5)なので
f(2)(5,0)=2(mod 5)
f(2)(5,2)=2(mod 5)
f(2)(5,3)=3(mod 5)
f(2)(5,4)=3(mod 5)
となり、x^((5-1)/2)=x^2=-1(mod 5)を満たすすべてのx,つまり2,3が、2回ずつ、つまり同じ数ずつ表れました
ちなみに(j-1)^2=(k-1)^2(mod p)のとき、f(2)(p,j)=f(2)(p,k)(mod p)となっているようです
一般化して
tと(p-1)の最大公約数がuのとき
f(t)(p,2),f(t)(p,3),f(t)(p,4),……,f(t)(p,p-2),f(t)(p,p-1),f(t)(p,p)の集まりの中には、x^((p-1)/u)=a(mod p)(aは自明でない整数の定数)を満たすすべてのxが同じ数ずつ存在するのではないかと予想しました
更に、(j-1)^u=(k-1)^u(mod p)のとき、f(t)(p,j)=f(t)(p,k)(mod p)になっているとも予想しています
この問題の情報持っている方おられたら、是非教えてください