この記事では、項数が有限の数列を、そのあとに0という数の入った項が無限に続く数列と見なして扱うことにします。
nを自然数、a[n],b[n]を整数とします。
さて、
{a[1],a[2],a[3],a[4],……}という無限に続く数列と、
{b[1],b[2],b[3],b[4],……}という無限に続く数列の和を、
{a[1]+b[1], a[2]+b[2], a[3]+b[3], a[4]+b[4],……}と定義し、
積を、
{a[1]b[1], a[1]b[2]+a[2]b[1], a[1]b[3]+a[2]b[2]+a[3]b[1], a[1]b[4]+a[2]b[3]+a[3]b[2]+a[4]b[1],……}
と定義するとき
整数を項に持つ数列の集合は可換環になるようです。
環というものは、和と積が定義されているとき、A(B+C)=AB+ACというように分配法則を満たしているものです。(他にも環になるための条件はあります)
今回定義した数列同士の積について少し書きます。
{2,1}という数列と{3,4}という数列の積は、3項目以降を0とみなすことも踏まえて考えると
{2,1}×{3,4}={2×3,2×4+1×3,2×0+1×4+0×3}
={6,11,4}
となります。
この計算は、21×34=714という数の積とも対応しています。
{6,11,4}の1項目を100倍、2項目を10倍、3項目を1倍して和をとると、714、つまり21×34になるのです。
6×100+11×10+4×1=714
一般にこのようなことが成り立っているだろうと予想しています。
以上です!お読みいただきありがとうございました!