前回の記事、
では二次正方行列を考えましたが、これをn次正方行列に一般化できるらしいことに気付きました。
まず3次正方行列を見ていきます。
a,b,c,x,y,zを実数とし、a+b+c=1,x+y+z=1となっているとします。
(a b c)
(c a b)
(b c a)
という形で表せるすべての行列の集合は、通常の乗法に関して可換群になっています。
また、
s,t,uを
s=a+x-1/3
t=b+y-1/3
u=c+z-1/3
とし、
(a b c)
(c a b)
(b c a)
と、
(x y z)
(z x y)
(y z x)
の和を、
(s t u)
(u s t)
(t u s)
と定義すると、この加法に関して上記の集合は可換群になります。
この加法と乗法は分配法則を満たし、この集合は体になります。
一般のn次正方行列でも同様です。
素数を法とするときを考えるのも面白いです。
pをnと互いに素な素数とします。
mod pにおいて、n次正方行列の上記のような集合は、上記のような加法と乗法に関して、位数p^(n-1)の体になるようなのです。
以上です!お読みいただきありがとうございました!