明るい夜のまばたき

数が降る街

数学で考えたことを書いています

行列式を変えない操作

↓この記事の続きです。

mizumiya-umi.hatenablog.com

 

↑に貼った記事では、右!操作、左!操作というものを考えましたが、上!操作、下!操作というものもできることに気付きました。

 

要領は右!操作、左!操作のときと同じで、

(a b)
(c d)

という行列を、

(a+c b+d)
(c     d    )

という行列に変える操作を上!操作、

(a b)
(c d)

という行列を、

(a     b    )
(a+c b+d)

という行列に変える操作を下!操作と呼ぶことにしたというだけです。

 

右!操作、左!操作、上!操作、下!操作、いずれも行列式を変えません。

 

さて、

X!操作を右!操作、左!操作、上!操作、下!操作を任意の回数合成したものとし、

X!操作のなかの上!操作、下!操作を順番を変えずに取り出したものをY!操作、

X!操作のなかの右!操作、左!操作を順番を変えずに取り出したものをZ!操作とするとき、

任意の二次正方行列AにX!操作をするとBという行列になり、

単位行列Y!操作をするとJという行列に、単位行列Z!操作をするとKという行列になるならば、

J×A×K=B

となっているだろうと予想しました。

 

具体例を挙げます。

X!操作を上!右!上!左!左!操作とし、

行列Aを

(1  2)
(-1 4)

とします。

AにX!操作をしてできる行列Bは、

(17  9)
(5    3)

という行列です。

定義より、

Y!操作は上!上!操作、

Z!操作は右!左!左!操作なので、

行列Jは、

(1 2)
(0 1)

という行列に、

行列Kは

(3 1)
(2 1)

という行列になります。

 

このとき、

J×A×K=Bという式、つまり、

(1 2)(1  2)(3 1)      (17 9)
(0 1)(-1 4)(2 1) =   (5   3)

という式は確かに成立しています。

 

 

以上です!かなり面白いなぁと思います。みなさんはどう思いますか?

お読みいただきありがとうございました!