明るい夜のまばたき

数が降る街

数学で考えたことを書いています

四平方の親子関係

a,b,c,dを自然数、a^2+b^2+c^2=d^2,Ω=a+b+c-dとするとき、

(Ω-a)^2+(Ω-b)^2+(Ω-c)^2=(Ω-d)^2となっていることに気付きました。

a^2+b^2+c^2=d^2というように、3つの平方数の和で表せる平方数の式を四平方と呼ぶことにすると、一つの四平方から新たな四平方が作れるということです。

この計算を四平方操作と呼ぶことにします。

 

証明を書きます。

f(x)=(x+a)^2+(x+b)^2+(x+c)^2-(x+d)^2という関数を考えると、

f(x)=2x(x+a+b+c-d)からf(-Ω)=0が分かり、

f(-Ω)=(-Ω+a)^2+(-Ω+b)^2+(-Ω+c)^2-(-Ω+d)^2=0、つまり

(Ω-a)^2+(Ω-b)^2+(Ω-c)^2=(Ω-d)^2となっていることが示せました。

 

また、任意のa,b,c,dの符号を負にして四平方操作をすることで、負をつけていないものに四平方操作をしたものも含めると最大で8種類の新たな四平方を見つけることができます。

 

(Ω-a)^2+(Ω-b)^2+(Ω-c)^2=(Ω-d)^2をa^2+b^2+c^2=d^2の親、a^2+b^2+c^2=d^2を(Ω-a)^2+(Ω-b)^2+(Ω-c)^2=(Ω-d)^2の子と呼ぶことにします。

面白いことに、任意のa,b,c,dの符号を負にし、四平方操作をして作った四平方は、a^2+b^2+c^2=d^2の子になっているようです。

 

ひとつのピタゴラス数に二重ピタゴラス操作をすることですべてのピタゴラス数が現れたように(「ピタゴラス数と倍数 その2」「二重ピタゴラス操作と行列」を参照して下さい)

ひとつの四平方に四平方操作をすることですべての四平方が現れるのであれば面白いなぁと思いますが、証明はできていません。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!