明るい夜のまばたき

数が降る街

数学で考えたことを書いています

フィボナッチ積の性質

九九の表のように、フィボナッチ積の表を七の段まで書いて眺めていたら思いついたことがあるので書きます。

 

nを自然数とする

n番目のフィボナッチ数をF[n](ただし1=F[2]とする)とする

また、aとbのフィボナッチ積をa〇bと書くことにする。

 

kを自然数とするとき

F[n]〇(k+1)-F[n]〇k=F[n+1]

あるいは

F[n]〇(k+1)-F[n]〇k=F[n+2]

となっているのかなと思いました。

F[n+1]と等しくなるのかF[n+2]と等しくなるのかには規則がありそうですが、まだ見つけていません。

 

また、mとnの差が1より大きいとき、

(F[m]+F[n])〇(k+1)-(F[m]+F[n])〇k=F[m+1]+F[n+1]

あるいは

(F[m]+F[n])〇(k+1)-(F[m]+F[n])〇k=F[m+2]+F[n+2]

となっているとも思いました。3つ以上の隣り合わないフィボナッチ数の和でも同様になっているだろうと予想しています。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!

トリボナッチ積

フィボナッチ積という概念のトリボナッチ数列版を考えてみました。

 

mizumiya-umi.hatenablog.com

 

で書いたように、トリボナッチ数列から3つ以上連続しないように項を選び、和をとることで、すべての自然数を一意的に表せるだろうと予想しました。

 

この予想をもとにフィボナッチ積のときのようにして演算を定義できるのでは!?と思いました。

 

いくつか具体例をみてみたところ、トリボナッチ積という演算はフィボナッチ積と同様に結合的になっているようです。

 

一般のk-フィボナッチ積というものを考えても、結合的になっていたら面白いなぁと思います。

 

あと、結合的であるということは、半群であるということなので、フィボナッチ積やトリボナッチ積を乗法として、うまくいく加法の演算を考えることで環をつくれるのでは!!と思いましたが代数学全然分からないので間違っているかもしれないです。分かる方いたら教えていただけると泣いて喜びます。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!

ピタゴラス数の組の集合上の二項演算

a,b,c,d,e,fを

a^2+b^2=c^2

d^2+e^2=f^2

となっているような自然数、つまりピタゴラス数とします。

 

更に、a,dを奇数、b,eを偶数、c,fを奇数として話を進めます。

 

実は、

n^2+( (a+d) /2)^2+( (b+e) /2)^2=( (c+f) /2)^2、

(ad+n^2)+(be+n^2)=(cf-n^2)+n^2

となるような整数nが、どんなa,b,c,d,e,fに対しても存在するようなのです。

また、(ad+n^2),(be+n^2),(cf-n^2)はすべて平方数になるようです。

そして、√(A)を二乗するとAになる正の数とすると、

( (a+d) /2+√(ad+n^2) )^2 + ( (b+e) /2+√(be+n^2) )^2 = ( (c+f) /2+√(cf-n^2) )^2、つまり、

(a+d)/2+√(ad+n^2), (b+e)/2+√(be+n^2), (c+f)/2+√(cf-n^2)はピタゴラス数になっているようなのです。

 

例を見ていきましょう。

(3,4,5)=(a,b,c)と(5,12,13)=(d,e,f)に上で書いたような演算をして新たなピタゴラス数を作ります。

1^2+((3+5)/2)^2+((4+12)/2)^2=((5+13)/2)^2

(3×5+1^2)+(4×12+1^2)=(5×13-1^2)+1^2

なので、

(a+d)/2+√(ad+n^2)=(3+5)/2+√(3×5+1)=8

(b+e)/2+√(be+n^2)=(4+12)/2+√(4×12+1)=15

(c+f)/2+√(cf-n^2)=(5+13)/2+√(5×13-1)=17

となり、新たなピタゴラス数(8,15,17)が得られました。

 

ピタゴラス数の組全体の集合が、この演算について閉じているはずですが、単位元がなく、結合法則が成り立たないので群にはなりません。

うまいことやって群にできないかなぁと考えています。読んで下さった方も挑戦してくれるととても嬉しいです。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!

フィボナッチ数列とmod pでのループの長さが一致する数列

pを素数とし、

m乗するとxになる数を(m)√(x)という表記で書くことにし、

kを(p-1)と互いに素な整数の定数とします。

 

g(0)=0

g(1)=1

(k)√(g(n)^k+g(n+1)^k)=g(n+2)

で定義される数列g(n)と、

フィボナッチ数列のmod pでのループの長さが一致すると予想しました。

 

af(n)+bf(n+1)=f(n+2)という一般フィボナッチ数列と、

(k)√(a×h(n)^k+b×h(n+1)^k)=h(n+2)で定義される数列h(n)のmod pでのループの長さが一致するだろうとも思っています。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!

mod pのもうひとつの体

pを素数とします。

m乗するとxになる数を、(m)√(x)という表記で書くことにします。

nを(p-1)と互いに素な整数の定数とします。

演算◇を、a◇b=(n)√(a^n+b^n)と定義するとき、

mod pにおける{0,1,2,……,p-1}という集合は、演算◇に関して位数pの巡回群になります。

 

具体例で、巡回群であることの証明のしかたを書きます。

p=5,n=3のとき、つまり、mod 5における演算a◇b=(3)√(a^3+b^3)を見てみます。

 

この先すべての等式はmod 5であるとします。

まず、

a◇0=(3)√(a^3)=a,0◇a=(3)√(a^3)=aなので、0が単位元です。

 

逆元があることの証明は、

どんなaにもa◇b=0となるようなbが存在することが示せればよく、

それはつまりa^3=-b^3ということなので、存在します。

 

次に結合法則が成立していることを確認します。

(a◇b)◇c=(3)√(a^3+b^3)◇c=(3)√(a^3+b^3+c^3)

a◇(b◇c)=a◇(3)√(b^3+c^3)=(3)√(a^3+b^3+c^3)

となるので、

(a◇b)◇c=a◇(b◇c)であることが分かり、結合法則が確かめられました。

よって群になります。

 

次に巡回群になることを見ていきます。

任意の0でない元aを演算◇でつなげていくとき、

aをp個つなげないと0にならないことが示せたら示せます。

実は

a◇a=(3)√(2)×a

a◇a◇a=(3)√(3)×a

というように、aを演算◇でk個つないだものは(3)√(k)×aとなるのです。

このことから、aをp個つなげないと0にならないことが分かります。

 

一般の場合も同様にして、巡回群であることが示せます。

 

また、演算◇を加法、通常のかけ算を乗法とすると、この集合は体になります。

分配法則だけ見てみます。

(a◇b)×c=(3)√(a^3+b^3)×c

(ac)◇(bc)=(3)√((ac)^3+(bc)^3)=(3)√(a^3+b^3)×c

より、分配法則が確かめられました。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!

mod pにおける一般フィボナッチ数列と2次方程式の解のループの長さと位数の一致

pを素数とし、a,bをmod pで0でない整数とする。

以下の等式はすべてmod pで考える。

nを整数とする。

af(n)+bf(n+1)=f(n+2),f(0)=0,f(1)=1で定義される一般フィボナッチ数列f(n)の、nを0より大きくしていき、最初にf(n)=0,f(n+1)=1となるようなnをf(n)のループの長さと呼ぶことにし、

a+bx=x^2という式を満たすxを考えるとき、x^k=1となるような最小のkをxの位数と呼ぶことにするとき、

f(n)のループの長さとxの位数は一致するだろうと予想しました。

 

具体例を書きます。

p=3、つまりmod 3のとき、

a=1,b=1の場合にf(n)のループの長さとxの位数が一致することを見ていきます。

f(n)は、f(n)+f(n+1)=f(n+2),f(0)=0,f(1)=1なので、

f(0)=0

f(1)=1

f(2)=1

f(3)=2

f(4)=0

f(5)=2

f(6)=2

f(7)=1

f(8)=0

f(9)=1

となり、最初にf(n)=0,f(n+1)=1となるようなnの値が8であることが分かったので、f(n)のループの長さは8です。

xは1+x=x^2という式を満たすので、

x^0=1

x^1=x

x^2=x+1

x^3=2x+1

x^4=2

x^5=2x

x^6=2x+2

x^7=x+2

x^8=1

となるので、xの位数は8です。

一致しましたね!

 

また、これを一般化して、

一般トリボナッチ数列と3次方程式の解のループの長さと位数が一致したり、

一般k-フィボナッチ数列とk次方程式の解のループの長さと位数が一致したりしたら、面白いなぁと思います。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!

mod pにおける既約n次多項式の根による元の個数p^nの体

pを素数、nを2以上の自然数とします。

mod pにおけるある既約n次多項式の根を生成元とする乗法巡回群に0という元を含めたものが、元の個数がp^n個の体になるだろうと予想しました。

既約n次多項式の根であっても体になるような集合を作れないものもありますが、作れるようなものがどんなp,nにも必ず存在するだろう、という予想です。

 

例としてp=3,n=3の場合を見てみます。

mod 3において、x^3-x+1は既約多項式です。
何故なら、まずxに0,1,2いずれを代入しても0にならないので1次式を因数に持たないことが分かり、3次式が2次式を因数に持つためには1次式も因数に持たないといけないことから2次式も因数に持たないことが分かるからです。

x^3-x+1の根のひとつをaとすると、a^3-a+1=0からa^3=a-1が分かります。

 

さて、これからaを生成元とする位数3^3-1、つまり位数26の乗法巡回群ができることを見ていきます。

a^3=a-1なので、a^3が出てきたらa-1に置き換えます。また、mod 3なので 2=-1 になります。

a^0=1

a^1=a

a^2=a^2

a^3=a-1

a^4=a^2-a

a^5=-a^2+a-1

a^6=a^2+a+1

a^7=a^2-a-1

a^8=-a^2-1

a^9=a+1

a^10=a^2+a

a^11=a^2+a-1

a^12=a^2-1

a^13=-1

a^14=-a

a^15=-a^2

a^16=-a+1

a^17=-a^2+a

a^18=a^2-a+1

a^19=-a^2-a-1

a^20=-a^2+a+1

a^21=a^2+1

a^22=-a-1

a^23=-a^2-a

a^24=-a^2-a+1

a^25=-a^2+1

a^26=1

 

となり、位数26になることが確かめられました。これに0という元を加えると、加減乗除のできる体になります。

 

根の値を求めることは大変ですが、このように文字だけで計算しても確かめられるので、自分で調べたい方は文字のままで計算してみてください。

 

以上です!お読みいただきありがとうございました!

合成数を法とするときにも、体は作れる!

pを素数とし、

nを、pの倍数であり、p^2の倍数でない自然数とするとき、

mod nにおいて{0,n/p,2n/p,……,(p-1)n/p}という集合が体になることに気付きました。

 

具体例を書きます。

n=21,p=7、つまり、

mod 21において{0,3,6,9,12,15,18}という集合が体になることを見ていきましょう。

ここから先、等式はすべてmod 21として考えます。

 

足し算、引き算、掛け算については閉じています。

割り算についてみていきます。

任意の集合の元aに対して、15a=aとなっているので、15が乗法の単位元です。

例えばa=3のとき、15×3=45=3となっています。

 

ab=15となっているとき、a^(-1)=bと定義することで、割り算が定義できます。

たとえば、3×12=15なので、3^(-1)=12です。

 

 以上です!おそらく有名だとは思いますが、面白いなぁと思ったので投稿しました。

お読みいただきありがとうございました!

 

平方数を法とするときの加法群と乗法群の同一視

nを2以上の自然数、a,bを整数とする

 

mod n^2において、

anとbnの和が(a+b)nになることと、(an+1)と(bn+1)の積が((a+b)n+1)になることが、似ていることに気付きました。

つまり、

{0,n,2n,……,(n-1)n} (mod n^2)という加法群と、

{1,n+1,2n+1,……,((n-1)n+1)}(mod n^2)という乗法群が同型になるのです。

 

そこで考えたのが、加法の演算をするときはanとして考え、乗法の演算をするときはan+1として考えるような、[a]という数を考えると、

{[0],[1],[2],……,[n-1]}(mod n^2)という集合は、加法に関しても乗法に関しても閉じているな、ということです。

ただし、分配法則が成り立たず、この集合は環にはなりません。

[a]×[b]=[a]+[b]というように、ふたつの数の和をとっても積をとっても同じになります。

 

以上です!なにか間違っているところや気付いたことなどあれば是非教えてください。

お読みいただきありがとうございました!

位数がべき乗の乗法巡回群

pを奇素数、nを2以上の自然数とする。

mod p^nの元のうち、pで割った余りが1になるようなものの集合は、乗法に関して位数p^(n-1)の巡回群になるようです。

例としてp=5,n=2、つまりmod 25のときをあげると

6^0=1

6^1=6

6^2=11

6^3=16

6^4=21

6^5=1=6^0

となり、5で割った余りが1の数の集合が、位数が5^1の乗法巡回群になっていることが分かります。

 

p^2で割った余りが1にならないような元が、その群の生成元になるようです。

 

あと、mod p^2のときの巡回群は、等差数列にもなっているようなのです。

上の例をみても、6を掛けるごとに+5されているのが分かります。

証明はそんなに難しくないです。

modpで1になるような任意の数xが、

(pk+1)x=x+pk(mod p^2)(kはpと互いに素な整数)

を満たすことが分かれば示せます。

この式を変形すると、pk(x-1)=0(mod p^2)となり、x=1(mod p)であればこの式が成立することは明らかです。よって示されました。

 

拡張を考えました。

pを3以上の自然数、つまりpが合成数の場合を含めて考えても、上に書いた「mod p^nの元のうち、pで割った余りが1になるようなものの集合は、乗法に関して位数p^(n-1)の巡回群になる」は成り立つのではないかと思いました。

たとえば、pが6のとき、mod 36を考えると、

7^0=1

7^1=7

7^2=13

7^3=19

7^4=25

7^5=31

7^6=1=7^0

となります。

「mod p^2のときの巡回群は、等差数列にもなっている」は、pが奇素数のときと同様に示せます。

 

 

mod p^nで、pで割った余りが1になる元の集合は、p^2で割った余りが1にならない元を生成元とする乗法群になるのではないかと思いました。

 

以上です。お読みいただきありがとうございました!